抄録 |
【目的】大腸癌取扱い規約(第7版).とUICC-TNM(第7版)の妥当性と問題点を検討した.【方法】1986-2005年(20年間)に青森市民病院外科で腸切除された肛門管癌を除くsm以深大腸癌初回治癒切除1314例を対象とするretrospec-tive studyである【結果】対象症例のうち術後補助化学療法はstage2の42%tstage3の75%に施行され内訳は95%が5-FU日経口薬の単剤投与投与期間1-4年間である.UICC-TNMのT因子別頻度と累積5年無再発生存率(5生率)はT1(SM)(11%)978%T2(MP).(17%)92.4%T3(SS)(57%)S2.2%T4a(SE)(13%)72.5%T4b(SI>(2%)63.5%である. N因子別頻度と累積5生率はNla(1個所属リンパ節(LN)転移)(16%)80.4%Nlb(2-3個LN転移)(13%)72.1%N2a(4-6個LN転移)(6%)54.5%N2b(7個以上LN転移)(3%)46.5%である(病理学的検討が不十分のため腫瘍デポジット(Nlc)は除外).各stage別頻度と累積5生率は規約ではstagel(22%)95.4%stage2(40%〉89.9%stage3a(28%)76.6%. stage3b(10%)54.%であり全ての群間に有意差(p〈0.05)を認めた一方UICC-TNMはstage1:規約と同“stage2’a (32%)9149estage2b C6%)ee.3%stage2e (2%)70.9%stage3a(5%)98.3%stage3b(28%)69.3%stage3c(5%).55.1%でありstage2a-2bstage2b-2c間.に有意差を認めなかった. UICC-TNMではstage3aがstage2より予後良好stage2cがstage3a-3bより予後不良などstage間の逆転現象を認めた.【考察】規約による病期分類は簡潔でstage問の分離が良好であり病期分類としての精度が高い.UICC-TNMは癌の病態と予後に応じた表現が出来る点は評価出来るが煩雑すぎる.今後の規約改訂において1)他臓器浸潤の扱い2)側方リンパ節の評価3)遠隔転移の評価には再検討が必要となろう【結論】取扱い規約UICC-TNM分類はともに有用であると検証された. |