セッション情報 | 一般演題(口演)癌・化学療法 |
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タイトル | O-030 CD133はmicroRNAの制御により直腸癌の化学放射線療法耐性に関与する |
演者 | 宮谷知彦(徳島大学外科学) |
共同演者 | 島田光生(徳島大学外科学), 佐藤宏彦(徳島大学外科学), 栗田信浩(徳島大学外科学), 岩田貴(徳島大学外科学), 西岡将規(徳島大学外科学), 森本慎也(徳島大学外科学), 吉川幸造(徳島大学外科学), 東島潤(徳島大学外科学), 柏原秀也(徳島大学外科学), 高須千絵(徳島大学外科学) |
抄録 | 【はじめに]癌幹細胞は悪性腫瘍の発生と進展において重要な役割を果たし抗癌剤や放射線治療の耐性にも深く関与しており(Nature 2006)大腸癌の癌幹細胞マーカーとしてはCDI33(Nature 2007)などが報告されている.一方我々は直腸癌に対する化学放射線療法(CRT)の効果予測にmi-croRNA223が有用であることを報告してきた(ASCO-GI 2009).今回miR223がCDI33発現を抑制し化学放射線療法軸性に関与しているという知見を得たので報告する.【対象・方法1対象は術前CRTを行った直腸癌11例.検討1)癌幹細胞マーカーとしてCD133CD44はCRT後切除標本で免疫組織化学染色を行い、CRTの組織学的効果と比較検討した.検討2)miR-223はCRT前の生検組織をReal time RT-PCRで測定しCD133CD44の発現別にIniR223発現との関係をそれぞれ検討した.【結果】検:討1:平均年齢:73歳性別:男10例女1例.組織型は高分化型腺癌が6例中分化型腺癌が5例.CRTの組織学的効果はGrade laが4例1bが2例2が4例t3が1例.免疫組織化学染色ではCD44は陽性10例(91%)陰性1例でありCD133は陽性7例(64%)陰性4例であった. CRTの効果別ではCD133陽性例でPR;86%SD;14%(p<0.05)responder(Grade 23):71%non-responder(Grade lalb);29%(p=014)とCRT奏功例と逆相関した.検討2:miR223発現はCD133陽性で0.30CD133陰性で0.80でありCD133陽性でmiR223発現が低い傾向を認めた(p=0.11).【結語】CD133発現は皿iR223発現と逆相関を認めた. miRNAが幹細胞に必須である遺伝子を制御しているという報告があり(Nature 2008)皿iR223がCD133を抑制しt化学放射線療法耐性に関与している可能性がある. |
索引用語 |