セッション情報 一般演題(口演)

基礎(癌 消化管運動)

タイトル

O-039 IDO阻害剤(1-MT)および緑茶カテキンEGCGによるAOM誘発ラット大腸前癌病変の抑制

演者
共同演者
抄録 【目醐前癌細胞の免疫機構からの回避現象は腫瘍増殖過程においてしばしば認められ.indoleamine 23-dioxygenase(IDO)は、この免疫寛容状態の誘導において重要な役割を果たしている.今回我々はazoxymethane(AOM)誘発ラット大腸前癌病変モデルを用いてIDO阻害剤である1-methyl-tryp亡ophan(1-MT)とH)0発現に対する抑制効果が報告されている緑茶カテキンEGCGがIDOを阻害することによって大腸発癌を抑制するかについて検討した。【方法】F344ラットに20mg/kgのAOMを週に1回2週間皮下投与することで大腸前癌病変を誘発した.AOM投与の1週間前より4週間t 1-MT(02%)またはEGCG(0.1%)を飲水投与し大腸前癌病変の発生大腸におけるIDOの発現IDOの活性IDO誘導に関与するサイトカインの発現に及ぼす影響について検討した.【結果】1-MTおよびE㏄Gの投与によって大腸前癌病変数は有意に抑制された.大腸の上皮および間質におけるIDO mRNAの発現はいずれもE㏄Gの投与によって有意に低下した.AOM投与によって上昇した血清中および大腸間質におけるIDOの活性は1-MTおよびEGCGの投与によって有意に低下した.またEGCG投与群におい.て大腸閲質におけるcyclooxygenase(COX)一2mRNA発現の抑制が認められた.1-MTはmoの活性を阻害しEGCGはCOX-2の誘導を抑制してIDOの発現を園害することによって大腸前癌病変の発生を有意に抑制した.【結論】moの活性化が大腸発癌に関与していることが示唆された.}MTおよびEGCGはmoを阻害することで大腸発癌を抑制した.EGCGまたはn)o阻害剤によるIDOの抑制は将来有望な大腸発癌の予防戦略となることが期待される.
索引用語