セッション情報 一般演題(口演)

腸炎

タイトル

O-043 Clostridium difficile感染症の臨床的検討―抗菌化学療法時におけるPPIの投与の影響を含めて―

演者
共同演者
抄録 【目的】Clostridium d血cne感染症(CD工)は医療関連下痢症の最も重要な起因菌である.抗菌薬関連腸炎の20~30%がCDIであるとされており近年本邦においてもアウトブレイクの報告が増加している。_C. difficile_毒素(CDtOxin)を産生して重症の場合はイレウス中毒性巨大結腸症などを引き起こすことが知られている、海外では北米を中心に高病原性を呈するBI/NAP1/027株が流行して重症例が増加しており今後注意が必要である.今回我々はCDI症例の臨床的特徴をPPIとの関連も含めて検討したので報告する【方法】CP toxin陽性の症例またはCD・toxin陰性だが抗菌薬中止にて改善せず明らかな炎症所見を認めメト下切ダゾール(MNZ)あるいはバンコマイシン(VCM)の内服で改善した21症例を対象とした【結果】1)平均年齢は81.7歳と高齢であった.2)CD toxin me性8例(38%)陰性13例(62%)であった3)14例(67%)に何らかの免疫不全を来す基礎疾患を有した.4)4例(19%)が初診患者でその1例は巨大結腸症を呈していた.5)10例が術後感染予防の短期間の抗菌薬でCDIを惹起した.6)15例(71%)にPPI投与2例(9.5%)にH2RAが投与されていた7)1例.はcollagenous colitisとのoverlapが考えられた.8)再発はPPI内服の2例に認められPPI中止にて再々発は認めなかった.9)MNZ投与の15例(71%)は全例で治療に成功した.【結論】CDIの診断でCD tOxinは感度が低く臨床判断が重要で外来患者における診断機会も増加しており注意が必要である発rk ・再発の要因にPPIが関与しているものと考えられ入院中特に抗菌化学療法を行う必要性のある場合に.は漫然としたPPI投与は避けるべきであろうと考えられた.またVCM耐性腸球菌の出現を考慮するとMNZを第一選択として良いと考えられた.
索引用語