セッション情報 | 一般演題(口演)腸炎 |
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タイトル | O-045 Clostridium difficile関連下痢症に対するメトロニダゾールとバンコマイシンの比較検討 |
演者 | 藤吉俊尚(岡崎市民病院消化器内科) |
共同演者 | 内田博起(岡崎市民病院消化器内科), 飯塚昭男(岡崎市民病院消化器内科), 佐藤淳一(岡崎市民病院消化器内科), 松岡歩(岡崎市民病院消化器内科), 徳井未奈礼(岡崎市民病院消化器内科), 坂野閣紀(岡崎市民病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】Clostridium difficile(以下CD)が関連する下痢症(以下CDAD)の治療は。欧米ではバンコマイシン(以下VCM)やメトロニダゾール(以下MNZ)が使用される.しかし本邦ではMNZ投与は保険適応外であるためVCMが使用されている. CDADに対してMNZはVCMと比べ治療効果に差はないという報告がある.またMNZはVCMに比べ安価でありVCM耐性腸球菌(VRE)の発生を抑制できる可能性がある. MNZの適正使用の標準手順を構築しMNZの治療効果安全性経済的効果に関する比較検討を行う.【方法11CDADに対するMNZの投与は保険適応外であるためMNZ適正使用フローチャート説明書兼同意書を作成し当院の倫理委員会で承認を得た.対象は当院入院中.の患者で2010年7月~2011年6月の問に下痢を認めCD toxin陽性であった22名(重症2名.中等症15名軽症5名).MNZ投与群とVCM投与群に振り分けそれぞれの投薬期間CD toXin陰性になるまでの期間投与抗菌薬費について検討した.【結果1エ2名(軽症2名中等症10名)がMNZを投与され8名(軽症2名中等症4名重症2名)がVCMを投与された.1名は投与前に死亡1名はいずれも投与せず自然軽快した.MNZVCMともに全症例において有効性を示し副作用を認めなかった.投与期間CD toxin陰性になるまでの期間はそれぞれMNZ投与群が13.8日と9.8日VCM投与群が103日と9.1日と有意な差は認めなかった.患者あたりの平均抗菌蘂費はMNZ投与群が2365円VCM投与群が61343円でMNZ投与群の方が有意に安価であった.【結論】CDADに対してMNZはVCMと比べ治療効果に差はなく安全に投与できかD経済的に使用できる可能性が示唆された. |
索引用語 |