セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | O-060 B型非代償期肝硬変に対する核酸アナログ治療 |
演者 | 瀬崎ひとみ(虎の門病院肝臓センター) |
共同演者 | 保坂哲也(虎の門病院肝臓センター), 鈴木文孝(虎の門病院肝臓センター), 小林正宏(虎の門病院肝臓センター), 瀬古裕也(虎の門病院肝臓センター), 川村祐介(虎の門病院肝臓センター), 芥田憲夫(虎の門病院肝臓センター), 鈴木義之(虎の門病院肝臓センター), 斎藤聡(虎の門病院肝臓センター), 荒瀬康司(虎の門病院肝臓センター), 池田健次(虎の門病院肝臓センター), 熊田博光(虎の門病院肝臓センター) |
抄録 | 【目的】核酸アナログ製剤(LAMADVETV)の抗ウイルス効果は良好であるが非代償期進行例での治療効果は不明な点が多い.今回の我々はB財田代償期肝硬変の治療効果を検討した.【方法】対象は当院で核酸アナログ製剤(LAMまたはETV)の投与を開始したChild-Pugh BCのB型肝硬変44例である.投与法の内訳はLAM開始32例ETV開始12例であった。 LAM投与症例の内耐性変異に対してADV併用した症例10例t経過良好でETVに切り替えた症例9例であった.これらの症例について投与後の生存率肝機能改善効果予後規定因子について検討した.【結果】開始時の年齢54歳(申央値)男女比29:15血清アルブミン値2.9g/L(中央値)総ビリルビン値1.9mg/dL(中央値)HBe抗原陽性31例(70%)HBVDNA量 6.910g・copies/mL(中央値)であった.44例中9例が肝不全死3例が肝癌死2例が肝移植に到った.累積生存率は1年86%2年77%3年70%5年64%であった.観察期間の中央値は3.3年であった.血清アルブミン値は投与開始後1年で+04g/L(中央値)改善し総ビリルビン値は一〇.2mg/dl(中央値)の改善を認めた.開始1年後のHBVDNA陰性化率はLAM開始例80%ETV開始100%であった、生存に寄与する背景因子を検討したところ腹水ありまたは血清アルブミン値2.8g/L以下症例で有意に生存率が低い傾向にあった(腹水lP = O.OOO9アルブミン:P=0.0053)。【結語1核酸アナログ投与により非代償期肝硬変でも肝予備能の改善を認めた.しかしながら腹水を伴う肝硬変まで進行してしまった症例に対しては核酸アナログを投与しても長期生存が得られない場合があると思われる |
索引用語 |