セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-076 胆嚢洗浄細胞診による胆嚢癌早期診断

演者 石垣尚志(広島大学大学院消化器代謝内科学)
共同演者 佐々木民人(広島大学大学院消化器代謝内科学), 芹川正浩(広島大学大学院消化器代謝内科学), 小林賢惣(広島大学大学院消化器代謝内科学), 神垣充宏(広島大学大学院消化器代謝内科学), 南智之(広島大学大学院消化器代謝内科学), 岡崎彰仁(広島大学大学院消化器代謝内科学), 行武正伸(広島大学大学院消化器代謝内科学), 石井康隆(広島大学大学院消化器代謝内科学), 小酒慶一(広島大学大学院消化器代謝内科学), 毛利輝生(広島大学大学院消化器代謝内科学), 吉見聡(広島大学大学院消化器代謝内科学), 茶山一彰(広島大学大学院消化器代謝内科学)
抄録 1目的】今回我々は胆嚢隆起性病変に対する胆嚢洗浄細胞診の成績を明らかにし胆嚢癌診断に対する有用性を検討した.【方法12000年4月より当院で経験した胆嚢隆起性病変の内EUSによる形態学的診断がなされERCPによる胆汁細胞診が施行された140例(切除90例経過観察、50例)を対象とした臨床診断は手術例では病理診断に基づき非切除例では診断後1年以上の臨床経過を基に診断した.病変の形態診断はEUSと病理肉眼所見より早期胆嚢癌の肉眼型分類に基づいて分類した(lp型:癌4例・非癌34例Ip型以外:癌22例・非癌.80例)悪性病変では胆管・肝浸潤を伴わない胆嚢内限局性病変を対象とした細胞診検体はERCPに引き続いて胆管及び胆嚢内に選択的にカニューレを挿入し吸引採取した.ドレナージ留置可能症例では胆管及び胆嚢内に経鼻ドレナージチューブを留置し複数回胆汁を採取した胆嚢内にチューブ留置した例では生理食塩水を用いた洗浄を行い細胞診を施行した.【結果1胆嚢癌の診断に対する胆汁細胞診の成績は1:ERCP時に採取した胆管胆汁では感度:10.5%、正診率二8L3%2:ENBDを用いた複数回の胆管胆汁では感度:15。8%正面率:82.4%3:ERCP時に採取した胆嚢胆汁では感度:31.3%正紺率:904%4:ENGBDを用いた複数回の胆嚢胆汁では感度;43.8%正曲率:92.1%であった.胆嚢隆起性病変における胆汁細胞診は胆管で採取した胆汁では感度が低く選択的に胆嚢胆汁を採取することで感度の上昇を得ることが可能であったさらにt5:ENGBDを用いた洗浄細胞診では感度:70%正面率:95%でありさらなる感度の上昇が得られた.肉眼型別の胆嚢洗浄細胞診の成績はIp型で感度0%(0/2)特異度100%(13/13)正診率86.7%(13/15)Ip型以外でそれぞれ87.5%(7/8)100%(37/37)97.8%.(44/45)であった.【結論】胆嚢洗浄細胞診は胆嚢癌早期診断に有用である可能性が示唆された.
索引用語