セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-080 術後再建腸管例に対するERCP関連手技

演者 矢根圭(手稲渓仁会病院消化器病センター)
共同演者 真口宏介(手稲渓仁会病院消化器病センター), 小山内学(手稲渓仁会病院消化器病センター)
抄録 【目的1術後再建腸管例に対するERCP関連手技の成績につ.いて検討する.【方法112011年10月までに術後再建腸管例に対しERCP関連手技を施行した210例292件のうち通常の側視鏡での処置が可能である胃切除後BiHroth-1再建86例116件およびDouble tract 9例14件を除いた115例162件を対象とした.内訳は1)胃切除後Billroth一∬再建(B-II)53例80件Roux-en-Y再建(R-Y)26例32件2)膵頭十二指腸切除術(PD)26例38件(PD-1 9例16件PD-ll 16例21件PD一皿1例1件)3)胆管空腸吻合術(胆管空腸)10例12件である.使用スコープはB-IIでは直視または斜視それ以外には大腸内視鏡あるいはシングルバルーン内視鏡(SBE)を用いた.検討項目は1)目的部への到達率2)目.的造影成功率3)処置成功率4)不成功理虫5)偶発症とした.【成績11)到達率はB一 91%(73/80)R-Y 69%(22/32)PD 95%(36/38)胆管空腸92%(11/12)2)造影成功率はB-H85%(68/80)R-Y52%(16/31)胆管空腸83%(10/12)PD 62%(23/37).3)処置成功率は。 B-U M%(67/80)R-Y 50%(16/32)PD61%(23/38)胆管空腸83%(10/12).4)不成功理由の内訳(到達不成功/胆管造影・処置不成功/膵管造影・処置不成功)はB-H 7/5/1R-Y 10/5/1. PD 2/4/9胆管空腸1/1/0であった.到達不成功が多くみられたR-Yに関してはSBE以外では到達率47%(8/17)1造影成功率35%(6/17)処置成功率29%(5/17)であったのに対し.SBEては到達率93%(14/15)造影成功率73%(11/15)処置成功率73%(11/15)であった.5)偶発症は7件(4%)で認め内訳は膵炎3(軽症2中等症1>出血0穿孔4(EST後1胆管空腸吻合部切開後1スコープ挿入時2)でありスコープによる穿孔2例に緊急手術を要した4【結謝B一皿および胆管空腸吻合術後に対するERCP関連手技の成績は比較的良好であった. R-Yでは到達不成功例が多くみられたがSBEの導入によ砂成績の向上がみられた. PD後では膵管空腸吻合部の同定困難例が多く非吸収糸を用いる等の術中の工夫が望まれる.
索引用語