セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-082 当科における術後再建腸管に対するERCP関連手技の成績

演者 戒能聖治(山口大学消化器病態内科学)
共同演者 末永成之(山口大学消化器病態内科学), 植木谷俊之(山口大学消化器病態内科学), 仙譽学(山口大学消化器病態内科学), 吉田加奈子(山口大学消化器病態内科学), 原野恵(山口大学消化器病態内科学), 坂井田功(山口大学消化器病態内科学)
抄録 【目的1内視鏡機器および処置具の開発と内視鏡手技の進歩により胆膵疾患に対する内視鏡治療の発展がみられている.術後再建腸管に対しても新しい内視鏡の開発によって胆心疾患への内視鏡的アプローチの可能性が広がりつつある.今回我々は当科における術後再建腸管(主にBiliroth-ll法再建Roux-en-Y再建)に対するERCPの関連手技の成績と併せ手技の実際やコツについて報告する.【方法12004年6月から2011年10月までに術後再建腸管を有する症例に対してERCP関連手技を行った105症例153回において1)乳頭あるいは胆管空腸吻合部への到達率2)カニュレーション成功率3)処置内容4)偶発症について検討した。【成網術後再建の内訳はBiilroth-II法再建74例Roux-en-Y再建29例.. PD後2例であった内視鏡はBillrbth-H法再建では主にOlympus呂州前方斜視鏡(XK-200)を使用した.またRoux-en-Y再建では有効長152cmの冨士フイルム社製DBE(EC-450BI5)を使用した. Billroth-II法再建での1)乳頭到達率は92.0%(69/75)2)カニュレーション成功率はIIOO%.(69/69)3)乳頭処置は44例(63.8%)に行った.4)偶発症は高アミラーゼ血症4例急性膵炎3例急性胆管炎3例腸管穿孔1例でありいずれも保存的に軽快した.Roux-en-Y再建および胆管空腸吻合術後での1)乳頭あるいは胆管空腸吻合部への到達率は77、4%(24/31)2)カニaレーション成功率は70.8%(17/24)3)乳頭処置は12例(70.6%)に行った4)偶発症は急性膵炎2件急性胆管炎6件腸管穿孔1件でありいずれも保存的に軽快した【結論1Bm-rotl}一ll法再建に対しては前方斜視鏡で比較的良好な十二指腸乳頭到達率胆管挿管率が得られた.一方Roux-en-Y再建に対してはダブルバルーン内視鏡を用いることでこれまで内視鏡処置が困難であった症例に対しても治療が可能となった.今後内視鏡機器のさらなる改良やデバイスの開発が望まれる.
索引用語