抄録 |
【目酌】胆道感染症ではエンドトキシン(Et)血癌が高率に出現し重症化すると全身性炎症反応症候群から容易に多臓器不全を来たす.ADAMTS13は超高分子量VWF muレt㎞er(UL-VWFM)を分解するが本酵素活性が低下するとUレVWFMが切断されず血小板血栓形成傾向となり諸臓器の微小循環障害が惹起される今回胆道感染症において血漿ADAMTS13活性Etと共に血漿サイトカインを測定しその病態生理学的意義を検討したJ【方法1対象は胆遺感染症を認めた24例である血漿ADAMTS13活性VWF抗原IL-6IL-8TNFαはELISAEtはEAA(Endotoxin Activity Assay)にて測定した.【成績】胆道感染症のADAMTS13活性(入院時平均)は150%と健常者100%に比し低調でありVWF抗原は418%と健es者 100%に比し高値であった. EAA値は0.37と健常者O.nに比し高値であり急性閉塞性化膿性胆管炎の3例(O.730.710.56)胆管痛術後胆管炎併発高度黄疸の1例(0.73)では著明高値を示した.EAA値がO.5以上の群は以下の群に比しADAMTS13活性は低下傾向(57%vs. 82’%)VWF抗原は増加傾向(363%vs234%)にあった. IL-6. IL-8TNFct値はそれぞれ55 pg/m!39 pg/ml51pg/m lと健常者く78 pg!mL<t5.6 pg!’mlく15.6pg〆mlに比し高値であった.VWFL抗原/ADAMTSI3活性比はCRPIL-8TNFαと正の相関ChEと負の相関関係にあった.【結論1胆道感染症において血漿ADAMTs13活性は低下しvwF抗原は増加する.血漿Et.サイトカイン上昇例ではADAMTS13活性はさらに低下しVWF抗原はより増加する傾向にあるADAMTS13〆VWFの酵素・基質の不均衡はEtサイトカインなどの炎症性メデイエーターと密接に関連し全身炎症反応を伴う重症胆道感染症は血小板過凝集準備状態にあることが示唆された. |