セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-100 MRI拡散強調画像を用いた自己免疫性膵炎の早期ステロイド治療効果判定

演者 吉見聡(広島大学大学院消化器代謝内科)
共同演者 佐々木民人(広島大学大学院消化器代謝内科), 芹川正浩(広島大学大学院消化器代謝内科), 小林賢惣(広島大学大学院消化器代謝内科), 神垣充宏(広島大学大学院消化器代謝内科), 南智之(広島大学大学院消化器代謝内科), 岡崎彰仁(広島大学大学院消化器代謝内科), 行武正伸(広島大学大学院消化器代謝内科), 石垣尚志(広島大学大学院消化器代謝内科), 石井康隆(広島大学大学院消化器代謝内科), 小酒慶一(広島大学大学院消化器代謝内科), 毛利輝生(広島大学大学院消化器代謝内科), 茶山一彰(広島大学大学院消化器代謝内科)
抄録 【背景】MRI拡散強調画像(DWI)は細胞内水分子の動きの大小をMRI装置を用いて「可視化」する非侵襲検査であり拡散の程度を見かけの拡散係数(ADC)で表す事で定量的な評価も可能である.一方自己免疫性膵炎(AIP)は自己免疫機序が関与する特異的な炎症でありステロイド(PSL)が著効する疾患であるが治療開始後どの時期にどの様な画像変化が現れるのかについては十分な検討はなされていない今回われわれはAIPのステロイド治療効果判定に対するMRIの有用性を検討した.【方法】2008年ll月から2011年8月までに当院で経験したAIP症例(AIPアジア診断基me 2008)のうちPSL投与がなされ治療開始前および開始後4日目~14日目に治療効果判定目的のMRIを撮像した8例を対象とした(治療開始後4日目までに3例7日目までに6例14日目までに8例のMRIを撮像した)MRI装置はGE Signa excite HD 1.5Tを用い自由呼吸下single shot spln-echoでDWIは撮像した検討項目は病変のDWIの信号強度の変化ADC値(mm2/s)の変化とした。1結果】症例は男性6人女性2人年齢40-79歳(中央値56歳)IgG415-636mg/dl(平均値3764 mg/dD IgG4135mg/dl以上7人135mg〆dl以下1人病変部は膵頭部限局型が3人膵尾部限局型が1人頭体部が1人.びまん性が3人目あったPSL治療前のDWIは全例に拡散障害を認めたがPSL治療により全例に病変部の信号強度の改善を認めたADC値も全例で上昇t改善を認め治療前(0.84-L12×10-3平均値1.02×10-3)から治療後(1.09-1.37x10-3平均値L23×10-3):であった.治療開始後4日目までの超早期にDWIを施行した3例においても信号強度・ADC値の改善(治療前平均値1.09×10-3から治療後L29×10-3)を認めた.【結論】ADC値を用いたMRI拡散強調画像は自己免疫性膵炎のステロイド治療効果判定に有用な画像検査と考えられた.
索引用語