セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-101 自己免疫性膵炎(AIP)疑診例の臨床的特徴

演者 牛尾純(自治医科大学消化器肝臓内科)
共同演者 沼尾規且(自治医科大学消化器肝臓内科), 玉田喜一(自治医科大学消化器肝臓内科)
抄録 1目的】当院で経験したAIP症例を見直し現行のA工P診断基準において疑診例となる症例の特徴を明らかにすることを目的とした.【方法】2008年4月から2011年4月までの3年聞に当院で診断し治療あるいは経過観察した疑診例を含むAIP23例を対象に各種血液検査所見画像所見病理組織学的所見を再評価して山外群18例疑診群5例に分類それぞれの臨床的特徴をレトロスペクティブに比較した.【成績】1.年齢性別:確山群疑鮨種の平均年齢はそれぞれ67.1歳、684歳と差はみられなかったが男女比は14:43:2であり女性に疑診が多い傾向にあった.2.血液検査所見:IgG工gG4の異常あるいは自己抗体を認めた症例は確診群15例(83.3%)疑診群2例(40.0%)であり免疫系の異常は診断確定となりやすい項目であったが疑義群の2例は典型的な画像所見を呈しておらず診断基準を満たさなかった.また19E単独で異常値を示した症例は確診群で1例.疑診群1例にみられた.3.画像所見:AIPの最も特徴的な所見であるびまん性の膵腫大は確望月16例(88.9%)にみられたが疑診群では2例(40.0%)にみられるのみであったこの2例は画像所見からは慢性膵炎と診断していたがIgG4高値のため診断的治療としてステロイドを開始し所見の改善を確認している.また限局性病変は疑診群の3例(60e%)にみられたがこれらは膵管造影を診断根拠として1例はステロイドで改善1例は経過観察のみで縮小1例は繰り返し施行した組織診で癌と診断した.4.病理組織学的所見:疑壁隣のうち4例は22G針でFNAを施行している潮いずれも病理組織学的な診断に至らなかった.【結論】どの時期に組織を採取するかによって組織診の正診率は大きく変わるものと思われ特に棒鋼となった症例は線維化が中心の慢性膵炎様の所見を呈.しており組織が採取しにくい可能性が示唆された.画像所見ではERP像が診断の根拠になりやすいが主観的な評価であるため今後は太径針での組織診と対比していくべきであると考える
索引用語