セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-109 遷延性~慢性疲労患者に対する生活習慣介入を中心としたGERD治療効果

演者 松原英俊(医学会武田総合病院病院総合診療科)
共同演者
抄録 【はじめに】慢性疲労症侯群(CFS)は原因不明確立した治療方法のない難病であり睡眠障害がその病態に大きく関与している.一方一般人口の25%が胃食道逆流により中途覚醒をきたしGERD治療により改善する報告がある.そこでGERD治療がCFS患者の睡眠障害を改善できるかもしれない。これまで慢性疲労を主訴とする患者に対しインフォームドコンセント(rc)の後食事生活療法を主体としPPI等を併用したGERDに即した治療(生活GERD治療)を行い複数例で良好な成績を得たため解析した.【対象】2006年1月~2007年12月の期間滋賀医科大学附属病院総合診療科外来の初診患者で1ヶ月以上続く遷延性および6ヶ月以上続く慢性の疲労感を主訴とし複数回受診した22例(男性6例女性16例16~80歳).【方法1詳細な診察・検査により明らかな疾患を除外した後従来型治療と生活GERD治療につきICをとった.全例後者を希望.初診時に詳細なアンケート調査受診毎に症状日誌を行った.生活GERD治療は生活習慣改善のほかPPIの倍量~常用量水酸化アルミニウムゲル剤を併用した.重症度に即して食事指導を変更:した.評価にはperfor㎜ce status(PS)と症状日誌を用いた.症状の頻度程度の分別度数両者の和を症状係数(SI)とし各解析に用いた.有意差検定にはWilcoxon符号付順位検定を用いた。治療効果判定はPSが1以上低下するか症状係数が2以上の低下を認めた場合効果有りと判定した.【結果】CDCのFu㎞da診断基準に合致する症例を8例認めた.症状の改善効果は早期より自覚することができ治療開始後14日以内に症状改善を自覚する症例が12例18例(82%)が1ヶ月以内に症状の改善を自覚した.2ヶ月時点で治療判定では16例(73%)で改善を認めたPS症状程度症状係数は何れも有意に改善していた.PS3以上であり治療後社会復帰ができるPS2以下となった症例は15例中9例(60%)であった.1考案ICFSは難治性であるも今回の検討でCFS患者だけでなく特発性慢性疲労患者も生活GERD治療に極めて早期にまた高率に反応していた.
索引用語