セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-115 Barrett食道に対する治療戦略―胃癌とのmalignant potentialの相違の検討―

演者 岩田貴(徳島大学外科学)
共同演者 島田光生(徳島大学外科学), 柏原秀也(徳島大学外科学), 高須千絵(徳島大学外科学), 宮谷知彦(徳島大学外科学), 東島潤(徳島大学外科学), 吉川幸造(徳島大学外科学), 森本慎也(徳島大学外科学), 西岡将規(徳島大学外科学), 佐藤宏彦(徳島大学外科学), 栗田信浩(徳島大学外科学)
抄録 【はじめに】Barrett上皮に対する治療のタイミングはlow grade dy-plasiaからhigh grade dysplasiaへの変化過程で観察期間が短縮し低侵襲治療が必要となることがあるが.その決定には生検組織の病理組織学的skillに依存し明確な基準がない.今回Barrett上皮の悪性度の早期診断法の・検討を目的にHDACMTA1HIF一一1α発現をBarrett食:道.癌部胃癌で検討し悪性度からみたBarrett上皮に対する治療戦略を検討した.【対象・方法】Barrett上皮を伴うBarrett食道癌11例と胃癌手術症例98例を対象とした.Barrett一部Barrett上皮胃癌部正常胃・食道粘膜をHDAC-1MTA-1HIF-1αで免疫染色を行いそれぞれの発現について検討した. [re果l Barrett上皮のDyspla-sia都はrUddell分類で全例low gradeであったBarrett四部は全例がHDACIMTA1HIF-1α陽性腫瘍近辺のBarrett上皮はHDAC-1MTA-1は9例(82%)HIF-1αは7例(64%)が陽性であった.胃癌部のHDAC-1は51例(52%)MTA-1は37例(41%)田F-1αは40例(41%)が陽性であった.正常胃・食道粘膜はHDAC1MTA1HIF-1で染色されなかった. Barrett上皮でのHDACI。 MTAI. H:IF一ユすべて陽性率は78%であったBarrett癌部では10096胃癌では67%と高い相関を示した.【結語IBarrett上皮はlow grade dysplasiaの段階でHDAC-1MTA-1HIF-1のいずれかが発現していれば診断的低侵襲治療が必要と考えられた.
索引用語