抄録 |
【背景&目的】欧米と比較して本邦でのパレット食道癌は稀とされてきたが近年のパレット食道の頻度の増加とともに発生数の増加が危惧されている.今回我々は自験例をもとにパレット食道及びパレット食道癌の推移と臨床的特徴を検討した.【対象&方法1200Zl-2011.10までに当院で上部消化管内視鏡検査を施行したのべ25123人を対象にパレット食道パレット食道癌患者を抽出し1)新規に診断されたLSBE患者数の割合を内視鏡検査数を基準に年次別に検討パレット食道癌においては食道癌全体に占める割合を検討した.2)LSBEの臨床内視鏡的特徴およびパレット食道癌の臨床的特徴について検討した.【結果】1)新規LSBEを24例に認め年次別頻度は2007年より2011年の順に0.04%0.06%0.08%0.09%022%と増加していた.一方でSSBEの割合は6.1%9.6%9.0%95%9.5%と.ほぼ一一定に推移していたパレット食道癌は12例あり食道癌に占める割合は1.8%(}.9%2.9%2.tl%31%であった.2)LSBE(24例)は平均年齢728歳男女比18:6逆流性食道炎(N:12、A:4B:2C:3D:3)胃粘膜萎縮なし18例食道福合併6例(25%)であった.パレット食道癌(12例)は平均年齢68.6歳男女比11:1SSBE;6. LSBE:6肉眼型(r[a:4nb:1Ilc:2Ha+nc:12型:13型:3)深達度(M:2SM;5MP以深:5).治療(手術10BSC 2)予後(死亡3生存9)であった.【結論】LSBEの頻度は漸増していたバ「レット腺癌は全食道癌の11-3%と僅かであり増加しているとまでは言えなかったパレット食道癌の背景食道粘膜はSSBEとLSBEが半々であったがSSBEとLSBEの頻度からするとLSBEは高危険群として慎重に経過観察する必要があると考えられた. |