セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-122 潰瘍性大腸炎手術症例におけるMICB promoter領域の一塩基多型の検討

演者
共同演者
抄録 旧的】潰瘍性大腸炎(UC)に対しては新たにシクロスポリン持続静注投与や抗TNFα抗体等の使用が行われるようになったが治療に抵抗し手術を行わざるを得ない症例が存在する.πnajor histocmpatibility complex(MHC)class Lrelatedchain B(MICB)はストレス状態下でNatural killer(NK:)細胞を活性化する非古典的MHC分子の一種である我々は活性酸素のストレスにより大腸癌細胞株でMICA/B遺伝子の発現が高まることを報告している. NK細胞は活性化するとInterferonγを産生し炎症を引き起こす.今回MICBの発現に関与すると思われるMICB promoter領域の一塩基多型(SNP)を炎症性腸疾患患者で検討した.【方法】滋賀医科大学付属病院消化器内科通院中の潰瘍性大腸炎患者180名クローン病患者103名を対象とした.対象患者よりgenomic DNAを採取M【CBptomoter領域のSNP(rs3828913)をTaqMan PCR法にて解析した.また合わせてHb赤沈CRPなどの血液データステロイド総投与量などの治療経過罹病期間などについても検討を行った.【結果】潰瘍性大腸炎患者のうち手術を要したのは32名でMICB pro!noter領域のminor alldeをもつ患者では有意に手術となる患者が多かった(P<0.01).【結論】MICB promoter領域SNP(rs3828913)のminor alleleを有する潰瘍性大腸炎患者は急性増悪をきたすとその悪化を食い止めることが難しく手術に至る可能性が高い.その機序としてMICAIBの受容体を介したNK細胞のdownregulationが起こりにくくなることが考えられる.このm虚nor andeを持つ患者へは悪化時の強い治療介入が必要であると考えられる.
索引用語