抄録 |
【はじめに】脳梗塞後遣症などにより経口摂取が不可能な寝たきりの高齢者に対し経皮内視鏡的胃痩造設術(PEG)や経皮経食道胃管挿入術(PTEG)が施行されることが多いこれらの4症例に対する上腹部開腹手術を施行した際の術中の痩孔の取り扱いと術後経過について報告する1症例1症例は全て男性で脳梗塞後遺症による寝たきり状態症例1.76才tPTEGが施行されている胆嚢総胆管結石の診断.PTBD後に胆道鏡下で総胆管切石.その後に開腹胆嚢摘出術を施行.術後食道痩を使用すると軽度の誤嚥性肺炎を生じたが術後49追撃に退院.症例.2. 70才PE(;が施行されている前医で胃癌の診断.痩孔を含めて幽門側胃切除ビルロートH法で再建空腸痩を造設.術後に誤嚥性肺炎を併発するも経管栄養だけの栄養管理が可能になり第105病日に退院.症例3.76才PEGが施行されている.前医で胆嚢結石と胃癌の診断胆嚢摘出術痩孔を含めて幽門側胃切除ビルロートH法で再建空腸痩を造設.術後経管栄養を申止する程の誤嚥性肺炎を頻回に繰り返し徐々に全身状態が悪化.術後431薄日に死亡退院.症例4. 69才PEGが施行されている.胆嚢総胆管結石の診断.痩孔を温存し開腹胆嚢橋出術Tチューブ留置.術後胃痩を使うが経管栄養を中止するほどの誤嚥性肺炎を併発その後経管栄養だけで栄養管理が出来るまでに回復.術後在院日数120日.【考察】PTEGは隅田と関係ない場所のため新たな経皮的経管栄養の部位決定に悩むことはないがPTEGやPEGで痩孔を温存した場合でも術後の消化管の癒着のためか誤嚥性肺炎を生じた.胃手術の際は瓢たに空腸痩を造設したが誤嚥性肺炎を繰り返し1例は死亡退院となった.これら4症例では術中の痩孔の取り扱い新たな痩孔の造設部位術後の経管栄養開始のタイミング経管栄養の内容や投与時間も変更するなどのきめ細かい管理が必要と思われた |