セッション情報 一般演題(口演)

臨床1

タイトル

O-148 超音波検査の間接所見に着目した小膵癌の診断

演者
共同演者
抄録 【目的】進行が早く自覚症状に乏しい膵臓癌において根治的治療の選択予後改善のためには早期発見は最も重要な因子の一つと考えられる.近年各種画像診断法の発達がみられるが負担が少なく外来で行える超音波検査(US)は現在でも第一に行うべき検査法である、USを中心とした各種画像診断における当院での小膵癌診断における検討を行った1対象方法】対象は1986年1月~2011年8月までに当院にて診断された膵臓癌789例(男:女480:309)使用診断機器により1986年~95年(P1)と1996年以後(P2)の2期に分けた.診断法はP1期ではCTUSERCPP2期ではこれらに加えCE-USMD-CTEUSを使用した.膵癌に対する治療別成績を検討した.【成績】膵癌789例のうちT1(周囲に浸潤のない20mm以下の小膵癌)の症例は19例であった.(P1:P24:15)(頭部:体尾部5:14)(平均径12.7mm8-19mm).腫瘍の検出感度はP1(US:CT50:50%)P2(US:CT:EUS67:73:93%)でありEUSが優れていたがP2期ではUSで84%に間接所見の拾い上げが可能であった.主上菅拡張嚢胞の合併いずれの所見もみられないものは1例であった.間接所見の拾い上げに関してP2期で(US:CT:EUS84:75:93%)とUSでの間接所見の拾い上げに良好な成績がみられた.治療法別成績は生存期間中央値がBSC群2.1ヶ月化学療法群6.9ケ月T1を除いた手術群で13ヶ月であったTl群は全例手術を行い2年生存率77.8%3年生存率 55.8%であり5年以上生存した症例の原病死は認めなかった.Kaplan-Meier曲線において他の治療群と比較し有意に生存期間の延長が見られた(log-rank test p〈0」DOOI)【結論】Pl期に比しP2期では症例の拾い上げが増加した。間接所見ではUSでの拾い上げの割合が増加しておりT-stageの評価では特にMD-CTEUSを診断体系に加えることにより成績の向上が得られた.
索引用語