セッション情報 一般演題(口演)

臨床2

タイトル

O-153 切除不能進行膵癌に対する当科の治療成績

演者
共同演者
抄録 【目的1膵癌の長期生存への必要条件は根治切除であるが膵癌の多くは診断時に既に切除の適応外になっていることが多い切除不能進行膵癌に対しては全身化学療法を行うのが一般的であるが塩酸ゲムシタビン(以下Gem)やS-1の登場により治療成績の向上が報告されつつある.ここでは自験例をもとに切除不能進行膵癌悪者に対する全身化学療法を一般市中病院でどのよケに実施すべきかについて検討する.【対象・方法】Gemが膵癌に保険適応となった2001年4月以降に当科紹介となった通常型膵癌の患者のうち術前・術中に切除不能と判断された32例について化学療法の実施状況と治療成績(K:aplan-Meier法)についてrotrospectiveにreviewした.【結果】全例にGemまたはS-1の導入を試みたが毒麻疹などのアレルギー反応や重篤な血液毒性などのために32例中13例は化学療法を継続できなかった.これらを化学療法未完群としてGemS-1あるいは双方を継続できた症例(n=19)と比較すると継続群の方が有意に高い生存率を示した.化学療法継続群ではGemの投与量を減量:したり隔週投与にした例が多かった同様にS-1も減量例や投与期間を患者毎に変更することにより継続が可能であった.比較的長期生存例(30カ月以上生存)は2例あり(最畏55.8カ月)何れもGemとS-1を併用を試みた症例であった.腫癌占拠部位別1膵頭部癌(n=23)vs.膵体尾部癌(n=9)iでは生存率に有意差はなかったが肝転移の有無で比較すると肝転移が出現した症例の方が予後が悪い傾向であった.【まとめ】切除不能進行膵癌患者に対して化学療法を行う場合はt減量や変則投与を行ってでもGemないしTS-1を可及的に継続するよう努力すべきである.
索引用語