セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-158 IPMNの治療戦略―手術適応および術式選択と至適郭清範囲に関して

演者 鈴木裕(杏林大学外科)
共同演者 中里徹矢(杏林大学外科), 横山政明(杏林大学外科), 阿部展次(杏林大学外科), 柳田修(杏林大学外科), 正木忠彦(杏林大学外科), 森俊幸(杏林大学外科), 杉山政則(杏林大学外科)
抄録 [背景]一般的にIPMNは腺癌を切除し腺腫は経過観察とされる場合が多い.そのため手術適応の決定には術前での正確な悪性度診断を要する.[目的]術前画像所見より腺癌・浸潤癌の危険因子を抽出さらに術後の病理所見短期・長期成績より術式と郭清範囲の妥当性を検討.[方法]対象は病理組織学的にIPMNと診断された68例術前画像所見から腺癌・浸潤癌の危険因子を解析.さらにリンパ節転移例再発例原病死例の臨床病理像術式別の成績から施行術式郭清範囲を検討.[結果]腺腫41例悪性境界病変7例非浸潤癌6例微小浸潤癌6例浸潤癌8例主膵管型・複合型29例分枝膵管型39例腺癌の危険因子は主膵管型・複合型で嚢胞径ム47mm肚壁在結節径10mm以上分枝騰型で號結節径10㎜以上.浸灘の危険肝は主膵管型複合型で難曲50㎜以上壁在営径17㎜以上分枝階型で嚢胞径50mm以上t壁在結節ff 10mm以上.リンパ節転移は4例.全て浸潤癌でいずれもn1浸潤癌8例の郭清範囲は1群5例2群3例でこれらは他病死1例を除き6例は無再発1例は肝肺転移出現し化学療法中.残膵再発は6例(微小浸潤癌2例境界悪性病変1例腺腫3例.再発期聞中央値14.5ヶ月.).原病死は2例縮小手術は12例(DPPHR5例脾温存DP3例膵部分切除術3例).11例は腺腫で1例は浸潤癌.いずれも再発死亡例は認めず.PCM(+)は8週目7例が腺腫1例が術中迅速組織診で拝聴陰性であったが術後永久標本で癌陽性.全例断端遺残部の増悪認めず(中央値40か月).[結論]主膵管型・複合型は高率に腺癌であり原則切除を擬.分枝溝型は號櫛10㎜以上であれば切除を機.浸瀧は高率にリンパ節転移を認めD2を推奨微小浸潤癌まではリンパ節転移なくD1の定型手術を推奨腺腫は縮小手術が可能.膵断端は腺腫であれば追加切除せずとも長期生存が望める.腺腫でも残膵再発の危険があり定期的な画像によるフォローアップが必要.
索引用語