セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-163 高齢者肝癌に対するsorafenib療法の安全性および有用性

演者
共同演者
抄録 【目的1Sorafenibは進行肝細胞癌の化学療法において初めて大規模比較試験でplaceboに比べ予後改善効果を認めた分子標的治療薬である.しかしながら高齢者における安全性効果については明らかにされていない.今回高齢者肝癌患者に対するsorafenib療法の安全性抗腫瘍効果について検討した.【対象と方法】対象は2008年7月から2011年1月までにソラフェニブ単剤投与にて加療を行なった切除不能もしくは局所治療不能な進行肝細胞癌患者58例.それらを75歳以上(高齢群)未満(若年群)の2群に分け両州間における無増悪期間(TTP)全生存期間(OS)有害事象(AEs)について比較検討を行なった.【結果】全患者の年齢の中央値は75歳その内33例(57%)が75歳以上であった.TTPの中央値は若年群と比較し高齢群において有意に延長した(120.2日/209.6日p=O.049). OSに関しては2群問に有意差は認めなかった(若年群201.2日/高齢群246.9日).全AEは高齢群で93.6%若年群で96.0%認めgrade3以上のAEはそれぞれ48.5%40.0%でありいずれも2群聞で有意差は認めなかった.【結論】高齢者肝癌患者においてもsorafenibは十分な効果忍容性を認めた.さらに高齢者肝癌に対するsorafenib療法は若年者よりもより効果が期待できる可能性も示唆された.
索引用語