セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-165 ラジオ波焼灼療法施行中の腫瘍内圧測定

演者
共同演者
抄録 【目的】肝細胞癌に対するラジオ波焼灼療法(RFA)では肝内播種などの特異な再発が報告されている.我々はこのような再発の一部は腫瘍内圧の急激な上昇に起因するのではないかと考えRFAと肝実質内圧上昇の基礎的検討を行なってきた.その結果を踏まえて実際のRFA施行中に腫瘍内圧を測定し本測定法の臨床応用が可能か検討した.【対象および:方法】対象は肝細胞癌32例50結節である.平均腫瘍径は14.7mm(5.1~27.7mm)であった.局所麻酔下にLeVeen needleを経皮的に肝内に刺入した後肝内圧モニター用の22G PTCを展開針近傍に留置し観血血圧モニター(日本光電)と圧トランスデューサー(UK-1000(TW):Edwards Lifesciences)を用いて腫瘍内圧をモニターしたラジオ波の焼灼はLeVeen needleを用いたmulti-step法(30W8段階展開)で行なった.【成績】全例で安全に腫瘍内圧の測定が可能であった.腫瘍内圧の平均は39.1±2&7mmHgであった. multi-step法では肝内圧の上昇を低く抑えることが可能であった.なおmUlti-step法では治療中疹痛はほとんと溜められなかった.【考察および結論】従来我々が報告してきた基礎的検討と同様に臨床例でも腫瘍内圧の測定が可能であった.RFA施行中の腫瘍内圧測定は比較的簡単に施行できるため安全なラジオ波焼灼療法を行っていく上で有用なモニターになるものと考えられた.
索引用語