セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-168 当科初発の非B非C型肝細胞癌の特徴

演者 岡野淳一(鳥取大学医学部附属病院第二内科)
共同演者 今本龍(鳥取大学医学部附属病院第二内科), 安部良(鳥取大学医学部附属病院第二内科), 村脇義和(鳥取大学医学部附属病院第二内科)
抄録 【目的方法】2009年1月から2011年10月15日現在までの当科診療初発肝細胞癌(HCC)患者114例(上院フォロー26例他院からの紹介88例)の成因はB型28例(24.6%)C型41例(36.0%)非B非C型(NBNC)45例(39.4%)とNBNCの占める割合が高いNBNC初発HCCの特徴をBC型HCCと比較しNBNC群でHCC高危険群の囲い込みが可能な要因を検討した.【成績】初発HCC患者の背景はB型C型. NBNCの順に平均年齢647273歳.飲酒歴(2合/日以上)の割合28.6%12.2%53.3%糖尿病合併の割合3.6%14.6%51.1%でありNBNC群には飲酒歴のある高齢者および糖尿病合併例が多い特徴があった.B型C型NBNCの順に最大腫瘍径45 cm2.8・cm3.9 cm手術施行割合25.0%14.6%35.6%背景肝が慢性肝炎(CH)の割合42.9%34.1%40.0%HCCサーベイランス中に診断された症例の割合50.0%68.3%31.1%でありNBNC群ではスクリーニングや他疾患精査中に実施された腹部超音波検:査がHCC診断の契機となる症例が多かった.測定できた症例中HBc抗体またはHBs抗体陽性患者の割合はC型7&6%(11/15例)NBNC 73.0%(27/37例)と共に高率であった.【結論】NBNC群がらの肝発癌高危険群として糖尿病を合併した飲酒歴のある高齢者を設定しHCCサーベイランスを行うことが有意義と思われた.HBc抗体またはHBs抗体陽性患者の割合にはC型とNBNC群との聞で有意な差を認めなかったが従来報告されている健常者の陽性率に比べて高いことからHBc抗体またはHBs抗体陽性者を肝発癌影藤険難に組み入れる.意義が示唆された.
索引用語