セッション情報 一般演題(口演)

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O-175 SOM法と決定木法を用いたデータマイニングによる急性肝不全成因不明例の解析

演者
共同演者
抄録 【目的】我々はデータマイニングの自己組織化マップ(SOM)法によるクラスタリングで急性肝不全症例は3群に分類されることを報告した全体の40%の症例が属するクラスタ・一・1群はその30%が成因不明だがt51%は大部分が肝炎ウイルスの急性感染例からなるウイルス性であった従って1群の成因不明例では未知の肝炎ウイルス感染に起因する可能性がある.31%の症例が属するクラスターII群ではその41%が成因不明で次いで自己免疫性(15%)薬物性(16%)が多く1【群の成因不明例には両成因の症例が含まれている可能性があるそこでこれら成因不明例の特徴を解析した【方法】全国集計に登録された1998-2007年発症の劇症肝炎938例(急性型471例亜急性型467例)およびLOHF82例を対象としたi ll度以上の脳症発症時のデV一・タを基に個々の症例が該当するクラスターを推定する決定木法モデルを作成した.【成績】腎障害DIC肝萎縮の有無ALT値(≧6061U/L)年齢(<4748~59≦60)成因(HBVまたはHEV急性感染か否か)の6項目により8つのリーフに分類する決定木が完成したクラスターI群の頻度の高いリーフは2つあり(733%と55.4%)計377例が分類された.II群の頻度の高いリーフは3つあり(70.9%56.3%と462%)計355例が分類された.残りの268例はIII群が高頻度の3つのリーフ(75.6%667%と60.0%)のいずれかに分類された、クラスタリングと決定木からtl)48歳以上s 2)ALT<606 rU/mL3)腎障害なし4)HBVまたはHEVの急性感染ではないの4項目に合致する場合は自己免疫性または薬物性と推測される.腎障害を合併している症例では潜在的なHBV感染が疑われ一方60歳未満でDICを合併したALT≧6061U/mしの症例では未知のウイルス感染が想定される.【考案と結語】このSOM解析結果に基づく決定木は急性肝不全成因不明例の真の成因を推測する際に有用と考えられる
索引用語