セッション情報 一般演題(口演)

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O-178 原発性胆汁性肝硬変の生体部分肝移植後長期経過例の検討

演者
共同演者
抄録 【目的】原発性胆汁性肝硬変(PBC)の肝移植の予後では原疾患の再発慢性拒絶反応悪性疾患の発症などが問題となる.今回当院でPBCの生体部分肝移植(LDLT)後長期に経過観察し得た8例を経験したので報告する.【方法】対象はPBCでLDLT後7年以上経過した8例.観察期間は134カ月(87-172)で6例は10年以上経過例である.免疫学的パラメーター肝組織所見の推移を解析した.【結果】1.最終観察時の年齢・生化学所見.(中央値):年齢 61.5 ee総ビリルビンO.7 mg/dl(0.6-2.0)AST241U (16-45)ALT 191U (12-56)ALP 3931U (149-615)’r-GTP 331U(16-255)であった.2.免疫学的パラメーター:lgM抗ミトコンドリア抗体(AMA)は術後1-2年目より再上昇した(前/最終観察時:IgM(mg/dD 370/228AMA(倍)200/120).抗核抗体は術後全例陽性となりその抗体価も上昇した.3.肝組織所見;8例中3例で胆管炎を伴うgranulomaを認めPBCの再発が確認されその他もPBCに矛盾しない所見を認めた.PBCのStageは全例1-2であった.また術後7年目にdenovo autoimmune hepaltitis(AIH)の合併を認め2例にsteatohepati-tisを認めた.4.悪性疾患の合併:1例で術後4年目に食道癌の合併を認めたが放射線及び化学療法にて完治した.5.予後:術後12年目に原因不明の肝不全で1例死亡したがその他は全身掻痒感・黄疸なく現在生存中である.【結論】PBCのLDLTでは血清・組織診よりPBC再発を確認した3例を含め多くの症例で再発が疑われたがt長期経過でもStage2に留まり比較的予後良好であったまた再発の他にnonalcoholic fattyIiver diseaseやdenovo AIH及び悪性疾患に注意が必要と考えられた
索引用語