セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-179 C型慢性肝炎におけるARFIによる肝線維化評価

演者 嶋崎宏明(藤田保健衛生大学肝胆膵内科)
共同演者 有馬裕子(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 中野卓二(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 村尾道人(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 新田佳史(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 原田雅生(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 川部直人(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 橋本千樹(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 吉岡健太郎(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 刑部恵介(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 市野直浩(藤田保健衛生大学肝胆膵内科), 西川徹(藤田保健衛生大学肝胆膵内科)
抄録 【目的1肝線維化を非侵襲的に評価する装置としてARFI(Acoustic RadiationForce lmpulse)が開発された. ARFIは収束超音波パルスによって生じたせん断弾性波の伝播速度(m/sec)を測定し肝硬度を評価する本研究では超音波診断装置(ACUSON S2000)を用いARFI.の測定値と組織学斜脚線維化診断および各種肝線維化インデックスを対比しARFIの有用性について検討した.【方法】肝生検を施行したC型慢性肝炎患者49例を対象とした.男23例女26例で年齢は57.5±11.9歳であった.ARFIの測定はt計14回行い中央値を測定値とした.【成績】肝生検標本(Azan染色)をデジタル画像化し画像解析ソフト(lmage-Pro ptus)を用いて線維化面積/組織面積(肝線維化面積比)を算:出するとARFIと正の相関関係(r=0.73Pく0.㎜1)を認めた肝線維化Stageとの関係について検討するとFO(n=6)のARFIはU5+0.13瓜/secFl(n三10)では1.13+O.16m/secF2(n=14)では1.37+025 m/secF3(n=13)では上73+0.41m/secF4(n=6)では2.25+O.26 m/secでありF2とF3F3とF4の間に有意な差(P〈0.05)が認められた.血液生化学検査データを基にした肝線維化の指標であるAPRIFoms indexFibrolndexおよびFB昌4とARFIについてF2以上の診断能につきROC解析を用いて検討した. ARFIの曲線下面積は0891であったAPRIForns・lndext Fibro Indexおよ.びFIB-4の曲線下面積はそれぞれ0.8770.8070.8850.844でありARFIの診断能が最も優れていた.【結論】ARFIによる測定:値は肝線維化面積比と強い正の椙関閾係があり肝臓の線維化を定量:的に反映しているものと思われたまた肝線維化Stage分類との検討においても良好な関係がありF2以上の診断能については従来から用いられている肝線維化の指標より優れていた.以上の結果よりARFIは肝線維化の定量的評価に有用であると思われた.
索引用語