抄録 |
【目的1慢性肝疾患の肝線維化診断は発癌リスク予測やIFNなどの治療適応の検討に重要でありVirtua1 Touch Tissue Quant迅cation(VTTQ)を用いた肝硬度測定の有用性について報告してきた慢性肝疾患の進展に伴い門脈圧も充進ずることで脾硬度が上昇することが報告されてきているがまだ有用性については確立していないため肝硬度や各種血清マーカーとの対比を行いその臨床的意義について検討した.【方法】VTTQを施行した298例を対象とした.145例(FO20例;F152例;F223例;F326例;F424例)は組織診断とも検討を行ったまた食道静脈瘤(EV)の有無を検討できた92例(FO44例;Fl32例:F216例t F3O例)との関連についても検討した.【結果】肝線維化グレード別の脾臓のVs値(m/s)はFO2.36±OZZ;Fl244±0.39 i F22.64±0.47;F32.52±0.45:F4333±45でありF3とF4には有意差を認めた(p〈0.001).またF4の診断能をROC解析で検討したところ脾Vs値肝Vs値J血小板Spleen index(SI)ビアルロン酸でのROC曲線下面積(AUROC)はそれぞれ0.912O.906. O.862O.8190.9SSと脾Vs値とビアルロン酸が良好な結果であった.同様に食道静脈瘤(EV)についても検討したところF因子別の脾Vs値はそれぞれFO261±O.47;Fl3J5±O.51;F23.a8±O.48とF因子の進展に伴い脾Vs値も上昇しておりFOとFlのVs値:には有意差を認めた(P<O.001)EVの診断能についてもROC解析により脾Vs値肝Vs値t血小板Spleen index(SI)ビアルロン酸でのAUROCを求めたところそれぞれ0.816O.SO9O.784.0.825O.766であり脾Vs値とSIが良好な判別能を示した.【結語】VTTQによる脾Vs値は肝線維化(F4)およびEV予測に有用な指標となり得る. |