セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-183 肝線維化評価における3T-MRIによる肝ADC値の有用性

演者
共同演者
抄録 【目的1ウイルス性慢性肝炎では線維化の進展とともに肝癌の発生頻度が増加することは知られているがF3以上に進展するとその発癌率が急激に増加する。しかし肝線維化の進展度を正確に鑑別するには肝生検により病理組織学的に行われているのが現状で繰り返し行うには問題がある.そこで発癌の早期発見に用いられるMRIにより肝線維化の評価が可能であるか特にF2とF3の識別が可能であるかを肝ApparentDiffiision Coefficient(ADC)値について検:討した.【方法】対象は健:常者(FO)16例と慢性肝炎患者(F1:6例F2:5例F3:8例)19例および肝硬変患者22例である.MR工の拡散強調画像からADC値を測定するためにnavigator echoを用いて臓器の位置変動をリアルタイムに把握する呼吸同期方により測定した.【成績】ADC値はFOでは1.36±006F1で124±0.05F2が1ユ7±0.11F3がIJ8±0.08F4が1.09±01110-3mm2^secでありFOとF1FlとF2F3とF4の間に有意差を認めたがF2とF3の間には明らかな差は認めなかった、そこでF2およびF3について肝ADC値のROC曲線を作成しそれぞれのカットオフ値を算定した.F2のカットオフ値を129 10-3mm2/secに設定すると感度は72%特異度100%でADC値が1.29 10-3mm2/sec以上ではF2以下の肝線維化と考えられた.またF3のカットオフ値を1.210-3mm2/secにすると感度は88.5%特異度85.2%でそれ以下のADC値では一部F2症例を認めるもののF3以上の肝線維化と考えられた.【結語】MRI検査時にADC値を測定することで肝線維化の程度を予測することがほぼ可能であり肝発癌の早期発見につながると考えられた
索引用語