セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-196 本邦における右側および左側憩室炎の多施設大規模比較検討

演者
共同演者
抄録 【目的】近年本邦で大腸憩室炎は増加傾向である.大腸憩室炎は発症部位により病態が異なるとされるしかしこれまで大規模に大腸憩室炎を部位別に検討した報告はない.今回本邦における大腸憩室炎を発症部位別に検討しリスク因子重症度予後を明らかにすることにした.【方法12005年1月~2011年5月の間に大腸憩室研究会参加施設で大腸憩室炎と診断した1123名(男:661例女:462例年齢51、7±168歳)を対象とし右側左側憩室炎に分類し比較検討を行った.【結果】それぞれの発症頻度は右側(n=78169、5%)左側(n=34230.5%)であった.口占を比較した場合年齢(473±15.4vs61.4±15.4p<0.0001)入院日数(9.3±6.1vs16.1士16.0p<0.0001)膿瘍狭窄穿孔の合併率(8.8%vS32.7%p<O.0001).開腹手術の頻度(2.4%vs15%pO<.0001>死亡率(α001%vs2%p=O.OOO4)再発率(ll%vs20%pくO.O◎Ol)において:有意差を認めた.また左側憩室炎において保存的加療を行った症例と開腹手術を必要とした症例において比較検討を行ったところ年齢(60.2±15.7vs66.4±13.2p=0.0029)BMI(23.7±3.5vs21.9±3.2p = O.0002)広範な腹痛の有無(5.5%vs46.3%p<0.0001)憩室炎の既往の有無(L3%vs94%p〈O.OOOI)において有意差を認めた.多変量解析では65歳以上(OR 2.70595%CI 1」086-6.738p=0.0326)憩室炎の既往の有無(OR 106L395%CI 34.6-326.6p〈0.OOO1)が有意な因子であった.【結論】左側憩室炎は右側と比較して合併症の頻度、死亡率再発率が高かった、今後は高リスク群への再発予防.治療方針の確立が望まれる.
索引用語