セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-198 当院における下部消化管出血例の検討

演者 戸田万生良(関西労災病院消化器内科)
共同演者 萩原秀紀(関西労災病院消化器内科), 嶋吉章紀(関西労災病院消化器内科), 阿部佳奈子(関西労災病院消化器内科), 板倉史晃(関西労災病院消化器内科), 小豆澤秀人(関西労災病院消化器内科), 中村剛之(関西労災病院消化器内科), 糸瀬一陽(関西労災病院消化器内科), 柄川悟志(関西労災病院消化器内科), 牧野仁(関西労災病院消化器内科), 望月圭(関西労災病院消化器内科), 伊藤善基(関西労災病院消化器内科), 林紀夫(関西労災病院消化器内科)
抄録 【背景】高齢化社会を迎え疾病構造の変化とともに抗凝固・抗血小板剤を服用している患者も増加してきている.当院における下部消化管嵐1鉦例の原因病変について年齢基礎疾患抗凝固・抗血小板剤服用との関連を検討した.【方法】対象は2007年1月から2010年12月までに下血で受診し緊急下都消化管内視鏡検査を施行した399例.年齢.は17-92歳(平均61.4歳)男性211例T女性188例.高血圧.心疾患T脳血管障害などの基礎疾患を持つもの132例抗凝固・抗血小板剤使用例は63例.年齢は50歳以下51歳一70歳.71歳以上の3群に分けて検討した【成績】50歳以下.は80例51-70歳は185例71歳以上は134例であった.出血源と診断された病変は痔核90例大腸憩室66例良性腫瘍64例大腸癌47例虚血性腸炎41例感染性腸炎17例慢性炎症性腸疾患15例放射線性腸炎9例直腸潰瘍4例などで明らかな異常所見を認めない症例は28例であった.痔核出血と診断された症例を除外すると、大腸内視鏡で異常所見を認めなかったのは50歳以下では57例中14例(25%)であったのに対し51-70歳では142例中11例.(8%)71歳以上では110例中3例(3%)のみで高齢者群では有所見例が多かった憩室出血と虚血性腸炎の頻度は50歳以下でそれぞれ11%5%51歳から70歳で20%11%71歳以上で28%.20%であり.高齢者舞になるほど高頻度であった.基礎疾患の有無では出血源の頻度に差は認めなかった.抗凝固・抗血小板剤の服用の有無で検討したところt70歳以下の群で.は出血源の頻度に差はみちれなかったが71歳以上の群において服用例では憩室出血38%大腸癌24%と非服用例の24%14%より高頻度であった.【結論】年齢層によ.り出血源となる疾患の分布に差がみられT高齢の抗凝固・抗血小板剤服用例では憩室や大腸癌からの出血例が高頻度であった
索引用語