セッション情報 一般演題(口演)

IBD(クローン病)

タイトル

O-200 炎症性腸疾患に対するInfliximab投与中の肝機能障害について

演者 澁川成弘(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科)
共同演者 岩谷修子(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 田畑優貴(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 野崎泰俊(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 高田良司(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 藤永哲治(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 石井修二(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 西山範(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 入江孝延(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 葛下典由(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 春名能通(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科), 井上敦雄(大阪府立急性期・総合医療センター消化器内科)
抄録 【はじめに】我々は励ximab(IFX)投与により肝機能障害が改善したクローン病(CD)の症例を報告した(日消誌2010:107;893-899).しかし炎症性腸疾患に対するIFX投与申の肝機能障害についてのまとまった報告はほとんどみられない【目的】炎症性腸疾患に対するIFX投与中の肝機能障害の特徴を明らかにすること【方法】20111年10月31日までに当科でIFX維持投与を行った16例を対象とし前向きの観察研究を行った.IFX導入以降でASTALTALP’r-GTPのいずれかが基準値上限以上となったものを肝機能障害あηと定義しその特徴につき検討を行った.【結果ll)患者背景について:基礎疾患はCD14例潰蕩性大腸炎(UC)2例であった. IFX導入時の平均年齢は35.1(17-54)歳であり2011年10 rS 31日現在での平均観察期間は2.4(05-4.3)年であった.全例HBs抗原HCV抗体は陰性であった.2)肝機能障害の頻度について:全体では50%(8/16)CDで50%(7/14)t UCで50%(1/2)であった3)肝機能障害の時徴について:DDW-J2004薬物性肝障害ワークショップの診断基準に当てはめると肝細胞障害型が100%(8/8)であった.2例はIFX投与開始2週間で基準値内まで低下した.5例は時折高値(ALT最高値39-126 mgy‘dl)となるも特に治療を要さず基準値内まで低下し発症時期は最長IFX開始後9か月目までであった.1例はIFX投与開始10日目にAST/ALT 477/433 mg/dlまで上昇しウルソデオキシコール酸600mg/日.投与により約1か月で基準値内まで低下した.【結論1FX投与中の肝機能障害については以前の我々の報告と同様に改善するものや特に治療を要さないものが大部分であった.幸い劇症肝炎の経験はないが治療介入を要するものがあることを念頭に置く必要があると考えられIFX投与中の肝機能障害の特徴につき文献的考察を加え報告する
索引用語