セッション情報 | 一般演題(口演)IBD(その他) |
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タイトル | O-206 腸管ベーチェット病単純性潰瘍の臨床的特徴の相違について |
演者 | 下平陽介(東北大学消化器病態学) |
共同演者 | 遠藤克哉(東北大学消化器病態学), 奈良志博(東北大学消化器病態学), 平本圭一郎(東北大学消化器病態学), 松下勝則(東北大学消化器病態学), 宮澤輝子(東北大学消化器病態学), 諸井林太郎(東北大学消化器病態学), 長澤仁嗣(東北大学消化器病態学), 黒羽正剛(東北大学消化器病態学), 志賀永嗣(東北大学消化器病態学), 高橋成一(東北大学消化器病態学), 木内喜孝(東北大学消化器病態学), 下瀬川徹(東北大学消化器病態学) |
抄録 | 【背景】腸管ベーチェット病(以下BD)はべーチェット病のうち消化管病変を主体とするものとされ回盲部を中心とした下掘れ潰瘍(以下定型病変)を呈することが多い.一方単純性潰瘍(以下SU)はBDの定型病変と同様の消化管病変を呈するがべ一チェット病の症状を伴わないものとされる.近年両者の異同について議論がなされているが明確な結論は出ていない.【目的1BDとSUの臨床的特徴の相違を検討すること.【対象・方法】1994年以降当科で診断し内視鏡造影検査所見の見直しが可能であったBD15例SU6例を対象とした. BDは厚労省ベーチェット病調査研究班診断基準に従って診断し完全型不全型の也疑い例も含めたSUは回盲部に定型病変を認めBDの主症状は認めないものとするが、口腔内アフタの有無は問わないこととした。BDSU両者の臨床的特徴をretrospectiveに比較検討した. Ime果l BD15例SU6例につき発症年齢性別罹病期間を比較したが有意差はなかった.一方回盲部に定型病変を認めたものはBDで5/15例(33%)SU6/6例(100%)でありSUで有意に頻度が多かった(p〈O.05).また消化管の非定型病変(結腸の縦走潰瘍潰瘍性大腸炎様の所見アフタ様びらん食道潰蕩など)はBDでは12/15例(80%)と多くSUでは1/6例(17%〉に認めるのみでBDで有童に頻度が高かった(p<O.05).追加治療を要するような再発の顕度や外科的手術の頻度ついてはBDSU間で差を認めなかった.また発症年齢を30歳未満30歳以上に分類して再発の頻慶を検討すると。BDSUともに発症年齢30未満の群でより再発しやすい傾向が認められた.なおt経過中にSUからBDに診断が変更になった症例は認めなかった.【結論】I BDでは非定型病変の出現頻度が高くSUではほとんと鷲めないことSUの診断後BDに診断変更された症例はないことから.BDとSUは異なる疾患である可能性が示された. |
索引用語 |