セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

O-214 糖尿病合併非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)患者に対するGLP-1アナログの有効性について:ピオグリタゾンと比較して

演者
共同演者
抄録 【目的】非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)に対する治療はいまだ確立されていない糖尿病(DM)に対する新規薬剤であるGLP一・1アナログは血糖の良好なコントロール耐糖能異常の改善の他に食欲を抑制する作用が報告されている我々はtDM合併NAFLD患者に対するGLP-1アナログ(GLP)の有効性について従来の治療方法であるピオグリタゾン(TZD)を比較対象として検討を行った.【方法】2003年4月から2011年3月までDM合併NAFLD患者でGLP投与中の26例とTZD投与中の20例の合計46例を対象とした.両群の患者背景血液検査所見を比較するとともに最終フォローアップ時の体重ALT肝線維化マーカー(APRI)の改善度合いを比較検討した.また体重ALTAPRIの改善に関わる因子に関しても検討した【結果】GLP群は26例TZD群は20例であった. SU製剤の併用攣(GIP群692%TZD群35.0%P=O.04)はGLP群で有意に多く平均観察期聞(GLP群342日TZD群1236日P<O.Ol)薬剤導入時のALT(GLP群651U/L TZD群871U/LP=O.03)はTZD群で有意に高かった.その他の患者背景血液検査所見に関しては両軍で有意差を認めなかった.最終フォローアップ職乾臨でAST(GLP群;一aαo%TZD群;一339%)ALT(GLP群;一262%TZD群; 一一39、1%)空腹時血糖(GLP群;一18.8%TZD群:一22.6%)HbAlc(GLP群:一9.5%TZD群:一10.4%)APRI(GLP群;一32.9%TZD群:一24.0%)の有意な改善を認めた(いずれもP<O.05).体重に関してはGLP群で有意に減少C-44%)したのに対してTZD群では有意に増加(+4.2%)した(いずれもPく0.05).5%以上の体重減少に関わる因子に関して多重ロジスティック回帰分析を行ったところGLPの使用のみが独立した有意な因子であった。【結語】GLPの投与はTZDと比較してDM合併NAFLD患者のALT値APRIを改善させるだけでなく有意に体重を減少させる効果があった
索引用語