セッション情報 一般演題(口演)

画像診断

タイトル

O-224 新たなMRI撮像法―非造影MR portographyによる孤立性胃静脈瘤の画像評価

演者 滝本見吾(武田総合病院消化器センター)
共同演者 柏敦文(武田総合病院消化器センター), 松山希一(武田総合病院消化器センター), 上田智大(武田総合病院消化器センター), 島本福太郎(武田総合病院消化器センター), 藤永陽介(武田総合病院消化器センター)
抄録 1目的1当院ではTi皿e-SLIP法を併用し造影剤を用いず撮像可能な東芝社製1.5テスラ装置EXCELARTを導入し非造影MR portography(非造影MRP)を行なっている非造影MRPは造影剤を用いないことと.血流方向の判断可能であるのが特徴である.我々は孤立性胃静脈瘤(FV)の治療において左胃静脈(LGV)が遠肝例ではB-RTO後に食道静脈瘤が高率に発生するとの報告してきた.今回FV症例に対する非造影MRPの有用性について検討したので報告する.【方法】2006年1月から2011年1月まで当院で造影CT及びMRPを施行しIVR治療を行った孤立性胃静脈瘤65症例(平均年齢694歳男:女/41:24緊急4待機19予防42Child-Pugh分類A35例t B27例t C3例)を対象とした.CTおよびMRPとでt供血路(左胃静脈(LGV)後勘静脈(PGV)短胃静脈(SGV))の描出能治療6ヶ月後の効果判定について比較検討した.【結果】供血路の描出能はCTではLGV:PGV:SGV=100%:88%:91%MRPではLGV:PGV:SGV=98%:82%:85%であり各項目で有意差は認めなかった.さらにMRPではLGV血流方向は97%(63例)’で判断可能であった.治療効果判定においてはCT群では血流の消失が認められなくなったのが55例一部造影されたものが10例であった.MRP群では治療後に血管構造が認められなくなったのが56例減弱が9例治療前と同程度に描出されたものが2例であり両月とも効果判定不能症例は認めなかった.しかし金属コイルが留置された14件はCTではアーチファクトのためコイル近傍の血管の評価できにくくなっていたがMRPでは画像に与える影響は全くみられなかった.1結謝非造影M哀Pは被曝がなく造影剤を用いないという利点のみならず供血路の描出能に関しては造影CTと同等であった.さらに血流方向血行動態を把握することが可能な方法である.治療後効果判定に関してもコイル併用症例ではCTよりも診断が容易であった. FV治療戦略においてLGV血行動態を把握することは重要でありMRPが今後有用なrnodalityとなる可能性が示唆された.
索引用語