抄録 |
1目的】GISTの悪性度に閲する術前評価は困難であり現在術前の悪性度評価は腫瘍径のみにより行われている.EUS-FNAの出現によりIGISTに対する術前の診断能は向上したが悪性度評価の有効性については明らかになっていない.今回われわれは胃GISTに対するFDG-PETEUS-FNAによる術前の悪性度評価について検討した.【方法12007年3月より2011年IO月までに胃粘膜下腫瘍(SMT)に対しPET・℃TEUS-FNAのいずれかを施行し術後病理診断でGISTと診断された7例を対象とし各症例に対して術前術後におけるリスク分類の評価を行った.【結果1全7例のうちFDG-PETを施行されたのは6例EUS-FNAを施行されたのは4例FDG-PETとEUS-FNAのいずれも施行されたのは3例であった.EUS-FNAを施行された4例では全例で術前にGISTの診断が得られた.腫瘍径は2cm未満が1例2-5cmが5例5cm以上が1例であった. FDG集積は早期相でSUVmax2.9-21後期相でSUVmax3.1-35MBq/gの分布を示した.FDG集積が高値であった2例(早期相→後期相 21-356.7-10.3)に関してはいずれも術後病理診断で10/50HPFと核分裂像に富んだ所見であり術後病理組織評価で申等閑リスクであったEUS-FNAを施行した4例のうちMIB-11a.be丘ng.indexを測定したのは2例でありいずれも5%未満であった.術後標本ではMIB-1 labelirng indexは7例全例で5%未満であり核分裂像については2例で10/50HPF4例で5/50HPF未満1例で0/50HPFであった.術後の病理組織評価においては超低リスク1例低リスク4例中等度リスク2例であった.EUS-FNAを施行した4例においては組織診と術後標本でのリスク評価は一致しており超低リスク1例低リスク3例であった【結論】胃GISTに対して術前のFDG-PETEUS-FNAは悪性度の評価に有用である可能性が示唆された. |