セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ2

胃・十二指腸

タイトル

P-007 当センターにおける出血性胃十二指腸潰瘍の現況

演者 石川一郎(東京女子医科大学消化器病センター)
共同演者 山本果奈(東京女子医科大学消化器病センター), 小西洋之(東京女子医科大学消化器病センター), 岸野真衣子(東京女子医科大学消化器病センター), 太田正穂(東京女子医科大学消化器病センター), 中村真一(東京女子医科大学消化器病センター), 白鳥敬子(東京女子医科大学消化器病センター)
抄録 【目的】出血性冑十二指腸潰瘍の多くは内視鏡的止血術で止血治療が可能であるが時に再出血や追加治療を要する症例に遭遇する.また潰瘍の成因としてNSAID服用や抗血小板.抗凝固療法による影響も問題となっている.今回当センターにおける出血性胃十二指腸潰瘍の現況と内視鏡的止血治療成績について報告する.【方法11995年1月から2011年10月までに当センターで経験した出血性胃十二指腸潰瘍の患者655例について患者背景.内視鏡所見治療経過服薬内容などを検討した.【結果】平均年齢は64.4±13.9歳男女比は504:151で疾患別では胃潰瘍466例(71.1%)十二指腸潰瘍160例(24.4%)などであった.Epylori感染は223/291例(79%)で内服薬では抗炎症剤や抗血小板剤などを内服している割合は65%であった.内訳はワーファリンが99例(15%)、NSAIDが126例(19%)抗血小板剤が176例(26%)でうちアスピリン145例で82.4%を占めていた.酸分泌抑制剤の内服の割合はPPIが26例(4%)H2一プロッ副馬が81例(12%)に過ぎなかった.治療方法は焼灼止血術が532例(81.0%)と最も多い傾向であった.545例(83%)において一時止血にて治療可能であったが追加治療は58例(9%)に施行され再出血は52例(8%)に認めた.再出血例のうち7例が手術治療を必要とした.【まとめ】1出血性胃十二指腸潰瘍の現況および内視鏡的止血治療成績について検討した.潰瘍出血は酸分泌抑制剤やピロリ菌の除菌療法の普及により以前は少なくなってきているが現在も潰瘍出血で来院する患者は存在している当センターでは内視鏡的止血術は概ね良好な止血成績であったが手術治療が必要な症例も経験しており今回報告した.
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