セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ2

胃・十二指腸

タイトル

P-013 ダビガトラン服用者における消化管の副作用について

演者 山本貴嗣(帝京大学内科)
共同演者 白井告(帝京大学内科), 磯野朱里(帝京大学内科), 江波戸直久(帝京大学内科), 三科友二(帝京大学内科), 阿部浩一郎(帝京大学内科), 安食元(帝京大学内科), 石井太郎(帝京大学内科), 田中篤(帝京大学内科), 久山泰(帝京大学内科), 滝川一(帝京大学内科)
抄録 【目的】ダビガトランは新しい抗凝固薬であり塞栓症に対する二次予防効果が報告され我が国でも使用例が増加している.出血が主な副作用でありまた上部消化管症状を頻回に来すと報告されているが今のところ情報が少なくその実態は明らかではない.【方法】今回我々は2011年5月から10月までに帝京大学医学部附属病院でダビガトランを投与した46症例(男26女20平均71.0歳)について2011年10月末日までの医療記録から出血性イベント及び消化器症状の有無を調査した.1結果146例中10例は短期間のうちに副作用(関節痛皮疹肝障害など)や自己判断で服薬が中止された消化管出血は1例に直腸の毛細血管拡張からの出血を認め入院を要しまた2例に痔出血を認めた.消化管症状は2例に胸焼け.1例に下痢が見られた.上部内視鏡検査を施行した1例では特に異常所見を認めなかった.また観察期間中に塞栓症の再発(脳梗塞)を1例に認めた.【結論】当院のダビガトラン服用患者においては出血及びそれ以外の消化管症状はそれぞれ3例(65%)に認めた入院例もあり今後同薬剤服用者においては消化管副作用に留意する必要があると考えられた.
索引用語