セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝癌1

タイトル

P-016 進行肝細胞癌に対するソラフェニブの治療成績

演者 澤田保彦(奈良県立奈良病院消化器内科)
共同演者 中谷敏也(奈良県立奈良病院消化器内科), 関建一郎(奈良県立奈良病院消化器内科), 才川宗一郎(奈良県立奈良病院消化器内科), 佐藤芳樹(奈良県立奈良病院消化器内科), 神戸大介(奈良県立奈良病院消化器内科), 永松晋作(奈良県立奈良病院消化器内科), 松尾英城(奈良県立奈良病院消化器内科), 菊池英亮(奈良県立奈良病院消化器内科)
抄録 【目的】分子標的治療薬であるソラフェニブが2009年5月1に進行肝細胞癌に対し承認されたが高度脈管侵襲例に対する治療成績は依然不良である.今風脈管侵襲例を含む進行肝細胞癌に対するソラフェニブの治療成績について検討したので報告する.【方法】2009年10月から2011年10月に当院でソラフェニブを投与した進行肝細胞癌患者11例を対象と.し背景および効果について検討した.治療効果はmodfied RECIST基準および腫瘍マーカーで総合的に評価した、有害事象はGTCAE v3.0に準じて評価した.【結果】対象は全て男性平均年齢705(64-78)歳肥V/HCV/NBNC 4/3〆4stag聡皿1/IVa/IVb 3/5/3例Child-PughA9例(5/6点8/1例)B 2例(7点2例)Vp3/4およびVv3の高度脈管侵襲例が5例前治療歴はTACE 7例。肝部分切除2例RFA 3例PEIT 1例放射線治療1例動注化学療法4例1開始量は800/400mg 8〆3例であった.抗腫蕩効果はCR O%(0/11>PR I8%(2/ll)SD 45%(5/11)PD 36%(4/11)で病勢進行阻止効果は64%(7/ll)であった.生存期間中央値は2ce H累積生存率は3ヵ月100%(10/10)6ヵ月86%(6/7)12ヵ月20%(1/5)であった.高度脈管侵襲例(Vp3/4Vv3)についてみるとCRZPR/SD/’P:Dが0/2/2/正例病勢進行阻止効果は80%(4/5)であった.このうちPR 2例は開始後1ヵ月に門脈腫瘍塞栓の造影効果が著明1に低下していた.PR 2例のうちChild-Pugh Bの症例はgrade4の肝障害のため漸減・中止を余儀なくされPDとなったがChild-Pugh Aの症例は食欲不振のため600mgに減量するもその後は減量することなく10ヵ月経過した現在もPRを維持しており外来通院申である.【結論】切除不能肝細胞癌に対するソラフェニブ投与により病勢進行阻止効果(PRSD)は64%であった.またVp4症例にはPRも含まれておりソラフェニブは高度脈管侵襲例に対する治療選択肢のひとつになりうる可能性が示唆された
索引用語