セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝癌1

タイトル

P-017 当院における切除不能進行肝細胞癌に対するソラフェニブ投与の検討

演者 佐藤慎哉(ベルランド総合病院消化器内科)
共同演者 三谷誠一郎(ベルランド総合病院消化器内科), 廣瀬哲(ベルランド総合病院消化器内科), 大倉康志(ベルランド総合病院消化器内科), 木下輝樹(ベルランド総合病院消化器内科), 小川敦弘(ベルランド総合病院消化器内科), 長谷川義展(ベルランド総合病院消化器内科), 伯耆徳之(ベルランド総合病院消化器内科), 安辰一(ベルランド総合病院消化器内科)
抄録 【目的】1ソラフェニブは切除不能肝細胞癌に対する分子標的治療薬としてその有効性が報告されているが有害事象も多く休薬や中止を余儀なくされることも少なくない.今回我々は当院で切除不能進行肝細胞癌に対してソラフェニブ導入した症例について投与量有害事象治療効果について検討した【対象】2009年5月から2011年10月までにソラフェニブを投与した肝細胞癌患者は21例(男/女:16/5平均年齢74歳)で基礎疾患HBV/HCV/NBNC:1/13/7、 Child-Pugh分類A/B:16/5進行度分類Stage1/2/3/4A/4B;O/1/8/6/6前治療歴有/無:17/4ソラフェニブ導入理由はTACE不応/不能13例遠隔転移7例その他1例であった。【方法】各症例の投与量薬剤減量・中止の時期有害事象治療成績について検討した.【結果】初期投与量は800mg16例400mg5例であった.19例で減量を要し減量時期は平均26日であった.治療成績はPR1例SD9例PD10例であり奏功率は5%.病勢コントロール率は50%であった.全生存期間中央値は316日であった.Grade3以上の有害事象は手足症候群5例食欲不振5例全身倦怠感3例血球減少5例肝機能障害2例腎機能障害1例下痢1例消化管出血1例略血1例精神症状1例であった.【結論】早期減量の要因としては手足症候群が最も多く治療脱落を防ぐには手足症候群への早期対応が不可欠である.投与後期での有害事象では全身倦怠感食欲低下が多く中止の原因となったが原疾患の進行による可能性が高かった.少量投与であっても病勢のコントロールが可能な症例があり個々の症例におけるソラフェニブの至論投与量については今後も検討が必要である.
索引用語