セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝癌2

タイトル

P-023 肝細胞癌経過中に認めた胆道閉塞に対する内視鏡治療の経験

演者 高橋昭裕(大森赤十字病院消化器内科)
共同演者 関志帆子(大森赤十字病院消化器内科), 西郡修平(大森赤十字病院消化器内科), 大塚由紀(大森赤十字病院消化器内科), 浜中潤(大森赤十字病院消化器内科), 井田智則(大森赤十字病院消化器内科), 諸橋大樹(大森赤十字病院消化器内科), 太原洋(大森赤十字病院消化器内科), 後藤亨(大森赤十字病院消化器内科)
抄録 【目的1肝細胞癌(HCC)の経過中に総胆管結石の合併やHCC進行に伴う胆管浸潤等による胆道閉塞はしばしば経験される、しかしその際の内視鏡治療の有効性はあまり検討されていない、今回当科における経験を検討した【方法】2002年1月から2011年10月までに当科において治療したHCCは337例であった.そのうち経過中に胆道閉塞をきたし内視鏡治療を行った症例を対象としその有効性について検討した.【結果1対象は6例(男性.5例女性1例)であった.平均年齢65歳(57-71歳).全例肝硬変まで進行しており背景はIC型4例C型+アルコール性1例アルコール性1例であった.胆道閉塞の鳳因は総胆管結石3例しHCC進行による胆管圧排・浸潤3例だった治療は前者に対しては内視鏡的胃石術t後者に対しては内視鏡的胆管ステント留置術が施行された総胆管結石例は3例とも内視鏡的載石術に成功したがうち1例は約1年1ヵ月後にHCCの進行に伴う肝不全で死亡1例はその後肝貼出から胸腔内膿瘍を合併した、ドレナージにて膿瘍治療後の経過は良好だったが約1年8ヵ月後に肝硬変の悪化による.肝不全で死亡もう1例は当初から黄疸高度であi)載石後も減黄されず死亡した.HCCによる胆管圧排・浸潤例のうち狭窄が総胆管に限局していた1例はステント留置によりT-Bi1254mg/d1から3.4mガd1まで減卜し得たがHCC進行による再狭窄のため約4ヵ月後に死亡狭窄が総胆管から右肝内胆管に及んでいた11例は同部にステント留置したが減黄されず26日後に死亡.狭窄が総胆管から左右肝内胆管に及んでいた1例は右肝内胆管にステント留置不可で左肝内胆管のみに留置したが減黄されず18日後に死亡した.【結論】内視鏡治療が有効だったのは総胆管結石例2例とHCC例1例で他の3例は内視鏡治療による予後の改善はみられなかった.HCCによる場合は内視鏡治療の効果に乏しいが減黄がなし得た場合は予後が延長する可能性があると考えられた.
索引用語