セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝癌2

タイトル

P-027 当科において初回肝切除を行ったNBNC-HCCとB-HCCC-HCCとの比較検討

演者 岡村行泰(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学)
共同演者 野本周嗣(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学), 山田豪(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学), 藤井努(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学), 杉本博行(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学), 竹田伸(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学), 小寺泰弘(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学), 中尾昭公(名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学)
抄録 【目的】本邦ではC型肝炎を背景とする肝細胞癌(HCC)症例が多くB型C型肝炎いずれも伴わないHCC(NBNC-HCC)症例はHCC全体の約10%と報告される近年NASHやNAFLDを背景とするNBNC-HCC症例は増えており肝炎ウイルスを背景.に発生するHCCと臨床病理学的特徴について比較検討した.【方法】1991年1月から2009年12月の間でHCCに対して初回肝切除を行った症例は436例であった.そのうち肝炎ウイルスについてのデータが集積でき肉眼的根治切除が行われた373例を対象としNBNC-HCC例とHBV-HCCHCV-HCC例との比較検討を行った.【結果】NBNC-HCCは55例HBV-HCCは95例HCV-HCCは214例B型. C型肝炎を重感染したHCCは9例であった患者背景ではHBV-HCCで有意に若かった(P<O.001). NBNC-HCCでHBV-HCCHCV-HCCと比較し白血球数値(ともにP<0.001)血小板数値(P=O.003P<0.001)が有意に高かった.腫瘍マーカーではNBNC-H㏄でHBV-HCCHCV-HCCよりAFPが低い傾向にあったが(P=0.075P=O.092)PIVKA-2は逆に有意に高値であった(ともにP〈0.001)。腫瘍因子に関してはNBNC-HCCでHBV-HCCHCV-HCCと比較し有意に腫瘍径が大きく(5cln以上:P=O.007P<O.001)単発(ともにP<O.001)であった.病理学的因子ではHCV-HCCでNBNC-HCCより有意に肝内転移を認め(P;O.016)非腫瘍肝が硬変肝であった(P=0.012)疾患特異的生存率(DSS)はHCV-HCCと比較しNBNC-HCCで良好な傾向にあったが(P=0.083)有意差は認めず無再発生存率肝再発率は3群においてほぼ同様な結果となった.【考案】NBNC-HCCでは肝機能が良好に保たれていることから再発時の治療選択肢が増えDSSの向上につながったと考えられた.ウイルス性肝炎を背景とするHCCに関しては抗ウイルス治療が再発率低下に寄与するとの報告あるがtNBNC-HCC切除後に関しては経過観察が一般であり再発率低下につながる治療法の確立が課題と考えられた.
索引用語