セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ4

憩室・出血

タイトル

P-039 当院における下部消化管出血症例の検討

演者
共同演者
抄録 【目的】外来診療救急診療など日常診療の現場において下部消化管出血はよく遭遇する病態である今回我々は当院における下部消化管出血症例の臨床的特徴について検討した.【方法】2007年から2010年にかけて下部消化管出血を主訴に当院当科に入院した120例について患者背景(年齢性別基礎疾患内服薬)原因疾患内視鏡所見治療について検討した.【成績】男女比56:磁平均年齢70±15.68歳入院期間16.17日原因疾患別では大腸憩室出血58例(48.3%)虚血性腸炎33例(27.5%)出血性腸炎6例(5%)大腸ポリ・iプ切除後3例(2.5%)直腸潰蕩2例(1.66%)放射線性直腸炎2例(1.OS%)痔核2例(1.66%).小腸出血疑い2例(166%〉毛細血管拡張症1例(O.8%)sその他11例(9.16%)であった.緊急内視鏡を施行したのは5例(4.16%)であり3例で止血術を施行した内服薬については抗血小板薬and/or抗凝固薬が24例(20%)であり原因疾患は大腸憩室出血が10例虚血性腸炎10例直腸潰瘍1例痔核1例その他2例であったその24例の基礎疾患は心疾患が9例脳梗塞が5例糖尿病が3例腎不全が2例その他が5例であった.NSAIDsは10例(8.3%)であり原因疾患は大腸憩室出血が5例虚血性腸炎ユ例小腸病変1例ポリペクトミー後1例その他2例であった.その10例の基礎疾患は腰痛を含む関節症が6例慢性関節リウマチが3例その他が1例であった原因疾患別では抗血小板薬and/or抗凝固薬NSAIDsの内服歴は大腸憩室出血が58例中15例(25.8%)虚血性腸炎が33例中11例(33%)であった.【結論】下部消化管出血の原因疾患として大腸憩室出血と虚血性腸炎の二疾患が91例(75.8%)を占めていた.抗血小板薬and/or抗凝固薬NSAIDsの内服患者は下部消化管出血のリスクが高まる事が明らかとなったこのため今後このような症例において出血予防対策が重要であると考えられた.
索引用語