セッション情報 | 一般演題(ポスター)ディスプレイ2大腸 |
---|---|
タイトル | P-051 顆粒球・単球吸着に伴うhepatocyte growth factor産生シグナル伝達経路に関する一考察 |
演者 | 西瀬祥一(山形大学内科学第二講座) |
共同演者 | 佐藤剛司(山形大学内科学第二講座), 佐々木悠(山形大学内科学第二講座), 名木野匡(山形大学内科学第二講座), 吉澤和哉(山形大学内科学第二講座), 岩野大輔(山形大学内科学第二講座), 矢尾板孝夫(山形大学内科学第二講座) |
抄録 | 【目的】Hepatocyte growth f血ctor(HGF)は主に二二球・単球.(GM)か.ら産生されるサイトカインであり強力な粘膜損傷治癒効果を発現することから炎症性腸疾患での潰癌治癒過程においても重要な役割を担っているとする報告が散見される.我々はこれまでにGM吸着除去療法(GMA)時に二二HGF濃度が増加することHGF増加率はGM吸着率と相関することを明らかにしているがHGFが増加する機序については不明である.一方我々は蛋白分解酵素限害剤のひとつウ.リナスタチン(UTI)がGM吸着時の抗炎症性サイトカイン産生を増加させることを報告しているがHGF産生に与える影響は明らかにされていない.今回UTI併用下でGM吸着に伴うHGF産生量を測定し. HGF産生のメカニズムを検討した.【方法】Lipopolysac・charide(LPS)を添加した健常成人の末梢血をGMAの吸着担体である酢酸セルロース(CA)ビーズ接触群と非接触群とに分類した.さらに接触群には様々な濃度(0-10000U/m11)のUTIを添加した.それぞれを培養した後に血漿HGF濃度を測定し比較した.【結果】LPS添加によりCAビーズ非接触群でも血漿HGF濃度はコントロールと比べ有意に増加したがCAビーズ接触群(UTI添加なし)では非口触群よ:りさらに有意に高値であった.またt高濃度のUTIはGM吸着に伴うHGF産生を有意に抑制した【結論】LPSはToH様受容体4に結合してnuclear factor-kapp’a B(NF-kB)を活性化することからLPS添加による. HGF産生はma一田を介したシグナル伝達経路によるものであると思われた一方CAビーズとの接触でさらに多くのHGFが産生されておりGM吸着刺激によりNF-iCB以外の転写因子が関与するシグナル伝達経路が活性化された可能性が推測された.その経路はExtracellularSignal-regulated Kinase(ERK:)1/2のリン酸化阻害作用を有するUTIによってHGF産生が抑制されたことからERK1/2を介したものであることが示唆された. |
索引用語 |