セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ2

大腸

タイトル

P-052 Anoxia/reoxygenation刺激はヒト大腸癌細胞株において上皮間葉系転換を誘導する

演者
共同演者
抄録 上皮二葉系転換(EMT)はがんの浸潤・転移において重要であり炎症酸化ストレス低酸素などで誘導されることが知られている.一方がん組織においては低酸素状態が存在することが知られているがその増大過程において血管新生や組織内圧の変化により.がん細胞はanoxia/reoxygenation(A/R)刺激に常に暴露されていると考えられる.そこでヒト大腸癌細胞株においてA/R刺激がEMTに及ぼす影響について検討した.【方法1ヒト大腸癌細胞(HT-29)を2時間の無酸素化の後酸素化を行いE℃adherin蛋白およびmRNA発現をそれぞれウェスタンプロット法RT-PCR法にて検:討した.またEMT関連転写因子についてもRT-PCR法にて検討するとともにNF-kBについてもELISA法で検討した.次にA/R刺激後のEMT誘導の機序について検討するためA/R刺激前にプロテオソーム阻害剤で前処理しE-cadherin発現への影響を評価した.【結果】A/R刺激によりE-cadherinの発現は.細胞膜及び総蛋白量において無刺激群に比し有意に低下し.EMT関連転写因子であるSnailZEB1についてもA/R刺激を加えることにより増加を認めた.またA/R刺激によりNF-kBが有意に増加した. A/RによるE-cadherin蛋白の減少作用はNF-kB活性を阻害するプロテオソーム阻害剤による前処理で減弱した.【結語】A/R刺激は。EMTを誘導した.このA/R刺激による一過性のE-cadherin発現低下にはNF-kB活性化が関与していることが示唆された。
索引用語