抄録 |
【背景と目的】Interleu㎞1(兀)一37は近年IL-1 falnilyの7番目であるIL一工F7として報告されたサイトカインである. IL-37は内在性に自然免疫のシグナルを抑制し炎症を抑制すると報告された.今回我々は腸管における几一37の発現およびそのケモカイン産生の調節について検討した.【方法】潰瘍性大腸炎クローン病の腸管組織にてL-37の免疫組織化学を施行した.ヒト腸管上皮細胞T84にてTNF-eeの刺激のもとIL-37mRNAの発現をquantitative PCRにて検討した.ヒト大腸上皮下筋線維芽細胞においてTNF一α存在下にIL-37を加えて劃一8IP-10の発現を検:倒した.Invasion assay chamberの上層にヒト末梢血単球を下層にU-37で刺激した筋線維芽細胞をまいて供培養を行いメンブレンを通過する単球の個数を比較した.【結果】IL-37は腸管上皮に発現しており潰瘍性大腸炎およびクローン病の活動期に発現の増強が認められた.T84細胞においてIL-37はTNF一αの容量と時間依存的に発現が増強した.大腸上皮下筋線維芽細胞を1レ37で刺激するとIL一一8の発現は増強したがIP-10の発現は抑制された.【結論】IL-37は抑制系に作用すると考えられているがIP-10には抑制に、IL-8に対しては発現増強作用を示した.皿一37は抑制系・炎症増悪の双方に作用し腸管粘膜への白1血球の遊走をコントロールしている可能性が示唆された. |