セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝癌3

タイトル

P-061 当院における転移性肝癌に対する肝動注療法の経験

演者 皆川亮介(遠賀中間医師会おんが病院)
共同演者 末廣剛敏(遠賀中間医師会おんが病院), 村上祐一(遠賀中間医師会おんが病院), 藤田恒平(遠賀中間医師会おんが病院), 矢田親一朗(遠賀中間医師会おんが病院), 杉町圭蔵(遠賀中間医師会おんが病院)
抄録 転移性肝癌に対する肝動注療法は奏効率の高さt副作用の少なさから効果的な治療法となることがある.2010年4月からの1年間に当院で行った転移性肝癌に対する肝動注療法3例の報告を行う当院での肝動注療法:CDDP:8mg/day+5-FU:250mg/dayを2時間かけて5日間/週×2週を3週毎症例1:71歳女性S野州腸癌術後の多発肺・肝転移に対し他院で3次化学療法まで施行されたがPDとなりBSCを勧められた.セカンドオピニオンを求め当院受診生命予後規定因子は肝臓病変と判断し肝動注療法を行った.副作用はなく肝転移巣は縮小CEAは351.9→198.Z CA19一一9は4520→720と減少したが2コース途申で肺転移巣が増悪癌性胸膜炎が出現し肝動注療法は中止した.肝動注療法開始後2ヶ月目に死亡となった。症例2=59歳男性S状結腸癌術後の多発肝転移に対し他院で3次化学療法まで施行されたがPDとなりBSCを勧められたセカンドオピニオンを求め当院受診となった.来院時腹水(7500ml)による腹部膨満黄疸が出現していた.腹水穿刺を一度行ったが肝動注療法開始後は腹水の再燃はなく黄疸も改善した.肝転移巣は縮小CEAは2800→182へCA 19・一9は3000→241へ減少した.肺転移リンパ節転移力咄現し肝動注療法は10コースで終了途中でGDAの血流再開を認め血行改変が必要となったが その他の合併症や副作用は見られなかった.全身化学療法を再開し4次5次治療を行ったがPD特に肝転移巣の増大により腹水黄疸が再燃したため肝動注療法を再開した.現在1コースが終了し黄疸.腹水は改善している.症例3:胃癌多発肝転移に対し全身化学療法を4コース行いPRとなったが副作用のため治療継続が困難となった。胃切除術を行い術後に肝動注療法を開始胆管炎を合併したため5コースで終了となったが術後1年越経過しPRを維持している.(考察)肝動注療法は生命予後への寄与が証明されておらず標準治療とはなりえていないが症例によっては効果的な治療法となりうる
索引用語