セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝画像・腫瘍マーカー

タイトル

P-065 3D超音波検査と1HMRspectroscopyによる脂肪肝診断と治療への応用

演者 森藤雅彦(千葉県さんむ医療センター)
共同演者 坂本昭雄(千葉県さんむ医療センター), 大藤正雄(千葉県さんむ医療センター)
抄録 【目的】食生活欧米化に伴い非アルコール性脂肪性肝疾患(Non alcoholic fattyHver disease:以下NAFLD)は増加傾向にある.その病態は必ずしも溺漫性でなく診断が確立されていないのが現状である.我々は3D超音波法(以下3D-US)と1H MR Spectroscopy(以下1H MRS)により脂肪の化学的定量を実施した.【対象】2D超音波検査法(以下2D-US)にて脂肪肝の所見を認める20歳以上の成人と健常者を対象【方法】 3D-USにより脂肪沈着の肝内分布を立体的に検索しSIGNA HDXT 3.OT IH MRSにて肝脂肪化域に対応した局醐肪のlIヒ学的糧を施行. voxel siZeは25㎜×25mm×25㎜(15.6mi)とし右葉2箇所(中心部+脂肪沈着の多い部位)と左葉1箇所を試みた脂肪の定量はO.5~3.Oppmにみられるtriglycerideの信号の総和(積分値)を3.0~5.5ppmにピークがみられる水との比(1H MRS ratio)で検討臨床所見としてBMI(body mass index)や血液生化学的所見と比較検討した. eS LDL-Cho症例には治療における脂肪肝の定量的効果も検討した.【結果】3D-USにて肝脂肪化病変のエコー輝度分布パターンを3種類に分類した.門脈を中心として点状散布分布する中心四型の健常者および軽症者(N=13)は脂肪沈着部位での1H MRS ratioが0.046土O.e24と0.1を超える症例は認めなかった。脂肪が斑状分布する両葉拡大型(NAFLD type 1:N=10)は1H MRS ratio O.166±0.102融合斑状分布するびまん型(NAFLD type 2)は1H MRS ratio O.338±0.021であった.全体でみるとBM【と脂肪定量値には有意な相関は認めず血清LDL-Cho値とも明らかな相関は認めなかった.高 LDL-Cho症例治療対するIH MRS ratioも現在少数であるが経時的に定量化が可能であった.【結論】3D-USと1H MRSの併用により画像に基づいて非侵襲的に肝脂肪の定性定量が可能と思われる.NAFLDの診断や治療効果の判定にも有用と考える.
索引用語