セッション情報 |
一般演題(ポスター)ディスプレイ3
肝画像・腫瘍マーカー
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タイトル |
P-067 上腹部悪性腫瘍診断におけるMRI拡散強調画像(DWI)の有用性
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演者 |
小池和彦(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内) |
共同演者 |
大石睦実(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内), 伊坪真理子(東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内) |
抄録 |
【目的】MRI拡散強調画像(DWI)は非造影検査であり、被曝もなく侵襲が少ない検査法でありながら種々の悪性腫瘍診断での有用性が報告されている上腹部悪性腫瘍のうち肝臓癌に関してはGd-EOB-DTPAを用いた造影MRI(EOB-MRI)が膵臓癌に関してはMRCPがそれぞれの診断に有用とされている.今回我々は原発性肝臓癌および膵臓癌の診断能についてdynamic CTと比較することでそれぞれのMRI撮像シリーズにDWIを加えることの臨床的意義について検討した.【方法】対象は原発性肝臓癌はEOB-MRIとdynamic CTの両検査を施行した41例67結節膵臓癌はdynamic CTとMRCPの両検査を施行した34例である.これらにおいてdyna囮ic CTとDWIを含む各種MRI撮像法での原発性肝臓癌および膵臓癌の診断能を比較した.なおDWIは低b値(b・SOIrnm2)高b値(b・800/mm2’)画像での検討に加え両b値の画像から構築したADC mapも加えた.【結果1原発性肝臓癌41例においては28例49結節(73.1%)ではDWIを含むEOB-MRIとdy-namic CTで腫瘍検出能が一致12例17結節(25.4%)ではMRIが優位:であり1例1結節(1.5%)ではdynamic CTでのみ検出されたMRIで検出された66結節のうち53結節はDWIにて異常信号を確認できた.このうち2結節はEOB-MRI肝細胞相で高信号を呈していた.膵臓癌においてはdynamic CTでは34例全例が典型的な膵臓癌に一致する画像所見を呈していた.各種MRI撮像法においてはMRCPで主膵管の拡張が確認された症例は22例(M.796)腫瘍部での狭窄所見が確認できたのは24例(70.6%)であった.DWIでは34例全例が異常高信号を塁し33例(9n.1%)が拡散の低下をADC mapで確認したことで膵臓癌と診断dyTiamic CTとほぼ同等の診断能であった【結謝上腹部悪性腫瘍においてDWIを迫加することにより肝臓癌ではヨード造影剤禁忌例においてMRI診断での診断支援に有用であった.またt膵臓癌においては診断能の向上が期待された. |
索引用語 |
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