セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ3

肝画像・腫瘍マーカー

タイトル

P-069 肝細胞癌の経過中にAFP-L3分画が陽性となった症例の予後

演者
共同演者
抄録 【目的】AFP-L3分画(L3)は肝細胞癌(HCC)の悪性度の指標として有用といわれているが初発時での検討が多く経過中に上昇してきた例についての検討は少ない.今回経過中にL3が陽性(10%以上)となった例について初発時陽性のものと比較検討した【方法】対象は平成11年6月以降の初発HCC274例のうちL3が初発時陽性(初期群)もしくは経過中に陽性となった(上昇群)計9ユ例(男/女67/24年齢70±9歳(lnean±SD))で陽性となった時点を観察開始時として予後を検討した.さらに対象全体で治療後陰性化するかにより予後に差があるかも検討した.【成績】初期量46例上昇群45例であった.初発時の状態は初期群はstage12が21例46%であったが上昇群は初発時stagel2が38例84%と進行していないものが多く(p<O01)初発時から陽性化まで30±22月であった.観察開始時に3cm3個以内であったものは初期群14例30%上昇群19例42%で有意差はなかった.陽性止め経過は観察終了時までL3陽性のものは初期群29例上昇群28例一度陰性化後再度陽性化したもの初期群6例上昇群5例1陰性化したままのもの初期群11例上昇群12例と同様であった.予後は観察開始時からの生存率で初期群1年62%3年37965年22%50%生存期間27月上昇群1年59%3年29%5年18%50%生存期間17月頃有意な差を認めなかった次に対象全体で治療後陰性化の有無による生存率を比較したところ陰日化を継続できたものは3年86%5年66%であったが再陽性化したものは3年70%5年40%で陰性化しなかったもの.は3年46%5年19%と有意に不良であった(p〈O.Oll)【結論】L31陽性化したのちのHCCの予後は初発再発にかかわらず生存期間は2年前後で差は認めなかった.治療で陰性化するかが重要と考えられた.
索引用語