セッション情報 一般演題(ポスター)ディスプレイ4

膵嚢胞性腫瘍

タイトル

P-078 分枝型IPMNにおける手術適応の見直し

演者 芹川正浩(広島大学病院消化器代謝内科)
共同演者 佐々木民人(広島大学病院消化器代謝内科), 小林賢惣(広島大学病院消化器代謝内科), 神垣充宏(広島大学病院消化器代謝内科), 南智之(広島大学病院消化器代謝内科), 行武正伸(広島大学病院消化器代謝内科), 石垣尚志(広島大学病院消化器代謝内科), 石井康隆(広島大学病院消化器代謝内科), 吉見聡(広島大学病院消化器代謝内科), 毛利輝生(広島大学病院消化器代謝内科), 茶山一彰(広島大学病院消化器代謝内科)
抄録 【目的IIPMN国際診療ガイドラインと照らし合わせ分枝型IPMNにおける良悪性の鑑別に有用な指標を明らかにする目的で検討を行った.また各種画像検査での結節描出能を比較検討しIPMN診療に適切な検査を明らかにする目的で検討を行った.【方法】2000年1月より当院で手術を施行した分枝型IPMN症例のうち術前画像の見直しが可能であった38例を対象とした.L嚢胞径主膵管径t壁在結節高膵液細胞診を指標とし.術後病理所見と対比検討した.2.術前にUSMDCTEUSが施行された症例で各画像での結節高を術後病理組織像と比較し検討した.【結果】1.病理診断は腺腫20例非浸潤癌16例浸潤癌2例だった.良性病変の平均嚢胞径は29.lmm平均主膵管径は3.3皿m結節症例は7例(35.0%)で悪性病変ではそれぞれ32.lmm5.Omm15例(89.3%)だった.指標別では嚢胞径30mm未満の悪性病変は9例(40.9%)で30mm以上の良性病変は7例(438%)だった.主膵管径6mm未満では良性病変が19例(65.5%)と多く6mm以上では悪性病変が8例(88.9%)と多かった.結節を認めた22症例のうちプレパラート上での良性病変の平均結節高は2.Omm悪性病変では3.7mmだった.また結節を認めない16例のうち悪性綴を3例(18.8%)に認めた.EUSで診断した結節高の平均は5.5rnmプレパラート上の平均結節高は31mmであり個々の縮小率の平均は43.6%であった膵液細胞診による良悪性の正診率は60.5%だった.2.USMDCTEUSの結節描出率はそれぞれ23.4%35.3%94.1%だった.病理組織像と比較すると結節の高さが6㎜以上の症例ではMDCTで82.3%EUSでは全例で描出可能であった.4mm以下の症例ではMDCTで描出できた症例はなかった.【結論】画像診断における悪性の指標は6mm以上の主膵管径壁在結節の有無が有用であることが示唆された.結節高は縮小率を加味し画像診断にて6mm以上の結節高が適切と考えられた.
索引用語